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9522 リニューアブルジャパン 決算分析

5/12に発表された証券コード9522 リニューアブルジャパンの1Qの決算分析を行いましたので分析内容について記載していきます。

1.事業内容

業種:電気・ガス
太陽光中心に再生可能エネルギー発電所の開発・管理運営。

2.1Q業績内容

株探より通期予想と四半期推移を確認していきます。
〇通期予想
売上・利益は過去最高予想。
前期は経常利益・純利益は赤字転落しており、今期黒字転換。

株探_通期予想

〇四半期業績_進捗率
売上18%   (前年進捗率28%)
営業利益26% (前年進捗率20%)
経常利益52% (前年赤字)  
純利益60%  (前年赤字)

売上の進捗率は悪いが、利益の進捗率がかなり良く進捗率だけ見ると上方修正しそう。

株探_四半期業績の推移

決算内容で上方修正はあるのか、業績は好調なのかについて確認していきます。

3.決算内容

〇1Q決算サマリー
売上にはストック収入(割合62%)、フロー収入(割合38%)がある。
2つの要因で会社の1Q計画より上振れした。

①2Qに計上予定であった発電所持分売却益(フロー収入)を前倒しした。
→通期で考えると上振れしていない。

②売電事業(ストック収入)の売上が計画より3.3億円多く計上した。
→通期予想の売上267億から考えると影響は小さい。

決算説明資料_純利益上振れ要因
決算説明資料_フロー収入前倒し実行について
決算説明資料_1Qのストック収入について
決算説明資料_事業別対計画比

それぞれの収入について見ていきます。

〇ストック収入
ストック収入の86%を占める売電事業がメイン。
売電事業は太陽光発電で発電した電気を販売する事業。

売上=販売電力量(発電量)×販売単価

太陽光発電の発電量は季節や天候(晴れ・雪など)によって日照時間・日射量が変わったりするため影響を受ける。

発電量が少なくなる条件:日照時間・日射量少ない、気温が熱い(発電効率が下がる)→4~6月が最も発電量が多くなる

そのためリニューアブルジャパンでは冬の1Q,4Qは赤字で2Q,3Qは利益を伸ばすことになる。

1Qが好調だった理由は月次で確認することができ、1~3月は発電量が前年比+20%で推移していたため、株価も決算前から上昇していた。

実際に気象庁のデータからも日照時間が多いことがわかる。

決算説明資料_売電事業の特性
国内売電収入の月次
気象庁HP

※注意点
天候によって影響を受けるため、予測できない部分なので2Q以降も好調を継続するかは不明。月次チェックは必須。

〇フロー収入
各Qの会社計画を見ると、3Qに大きく計上し、4Qでほぼ売上なし。
→QoQの売上では3Qがピークとなり、4Qは落ちる。

決算説明資料_フロー収入の前倒しについて

〇上方修正するかどうか
今回経常利益・純利益の進捗が良かったが、会社予想通りであった。
→現状は上方修正はしないと考えられる。

決算説明資料_今期のPL計画
決算説明資料_今期の事業別業績計画

今後上方修正するかは、最も売電事業で稼げる時期(2Q・3Q)で天候が良いかにかかっている。
→月次で株価反応するのでチェック必要。

決算説明資料に各Q・各セグメントでの業績予想を出しており、他の企業ではなかなかない。
決算毎に進捗を確認すると上方修正があるかわかる。

〇来期以降の将来性
売電事業は発電量を増やすために発電所を増やす必要がある。
来期以降も建設予定があるので、伸びる余地あり。
→建設予定が遅れたり、中止になると株価下落につながる。

決算説明資料_開発中案件

会社の計画では、2025年に純利益14億円が目標となっている。
純利益14億円だとEPSが48円。

記事作成時の株価706円だとPER=706/48=14.7
2025年でやっとPERは標準となる。
→現在の株価からどんどん上がっていくには上値が重そう。

4.まとめ

リニューアブルジャパンの決算評価
今後の期待★★★☆☆

進捗が良く、今年の天気次第という読めない部分がありますが、順調に進んでいます。
急激に成長する事業でもなく、今回の決算で上昇してしまったので、当分リスクリワードが良くならないということで星3としました。

以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました!!

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