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give and give #7 『EC業界20年超のスペシャリストが教えるGoogle Analyticsを活用したウェブ解析の基本』:イベントレポート

この記事は、株式会社ゆめみ社内で実施している様々な領域の学習プログラムや業界の最前線で活躍するクリエイターによるワークショップ「give and give」のイベント内容を記事にしたものです。

今回は、2021年2月19日に開催したgive and give #7 『EC業界20年超のスペシャリストが教えるGoogle Analyticsを活用したウェブ解析の基本』のイベントレポートとなります。

イベントについて

概要
多くの企業や個人が利用している無料アクセス解析ツール「Google Analytics」ですが、機能の多さや専門用語に圧倒され、GAタグを埋め込んでセットアップしたものの、デフォルト表示や概要部分だけから読み取れる数値のみを参考にしているという状況がよくみられます。

本イベントでは、GAを導入しているものの『セグメント』や『セカンダリディメンション』等の機能を使いこなせず「その次のステップ」に進むことができずに悩んでいる方を対象に、EC業界20年超のスペシャリストが、サンプルウェブサイトを使いながら現状把握と仮説立てをリアルタイムに行いながら解説を行います。
紹介したツール
・ウェブ解析ツール「Google Analytics
タイムテーブル
1. イントロダクション
2. Google Analyticsについて
3. セグメントとセカンダリディメンション
4. Google Analyticsを使った現状分析、仮説構築、改善施策検討
5. まとめ

イベントの詳細についてはこちらをご確認ください。

イベントの様子

1. イントロダクション

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今回のgive and giveでは、いつもとは違う「ウェビナー形式」で開催いたしました。社内からウェブ解析やデータ分析に関するスペシャリストの3名をお招きして、Google Analyticsを活用したウェブ解析に基本について解説していただきました。メインスピーカーには、EC歴20年超の服部雅紀さんにご担当いただきました。また、サポート兼ツッコミ役としてデータアナリストの佐藤知裕さんとモバイルアプリの解析を得意とする本田真也さんにもご参加いただきました。

ウェビナー形式の勉強会ではあったのですが、参加者とのインタラクティブ性を高めるために全体を通じていくつかzoomの投票機能を使ったアンケートを実施しました。このイントロダクションのセクションにおいては参加者の皆さんの「Google Analytics利用歴」についてのアンケートを実施しました。

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結果としては、参加者の約8割の方が、「まだ使ったことはない」「1年未満」であるという内容になりました。今回のイベントのターゲットとして設定させていただいていた参加者層になっていたかなと思います。一方で、数名の方が「10年以上〜」という熟練者の方もおり、メインスピーカーの服部さんが若干緊張されていました(笑)。

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前段が少し長くなってしまいましたが、今回はGoogle Analytics初心者の方に向けて「その一歩先へ」と前進していただくために「セグメント」と「セカンダリディメンション」の2つの基本機能について解説を進めていきました。

2. Google Analyticsについて
とはいえ「まだGoogle Analyticsを使ったことがない」という方も多くご参加いただいておりましたので、まず始めにGoogle Analyticsの主要メニューについての説明を実際の画面を操作しながら説明をしていただきました。このセクションでご紹介いただいた機能は次の7つになります。ちなみに今回は、GoogleがGoogle Analyticsの勉強用サイトとしても公開している「Google Merchandise Store」を利用した説明となっています。

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①ホーム

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ホームは、サイトの全体の傾向が確認できるメニューになります。ざっくりした傾向を学ぶには役に立つ一方では、メインスピーカーの服部さんは「ほとんど使わない」機能だそうです。


②カスタム

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カスタムは、自分好みのレポートを作成することができるメニューになります。今回の勉強会では、スコープ外として簡単な紹介のみを行いました。


③リアルタイム

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リアルタイムは、どの国から現在何人くらいの人がどのページを閲覧しているのかを把握することが可能なメニューです。Google Merchandise Storeは、Google自体がそこまで力を入れていないという事実もありそうですが、私たちが勉強会を開催していた時間帯に全世界で27名しか閲覧していませんでした。もしかしたらこの勉強会にご参加されていたみなさんで全員だったかもしれません(笑)。服部さんによると、このリアルタイムのメニューは、サイトにイベントを仕込んだ際に実際にそれが機能しているかを確認する際に利用されるとのことでした。

④ユーザー

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ユーザーは、「新規とリピーター比率はどうか」「モバイルとPCの比率はどうか」「年齢層はどうか」といったサイトを訪問しているユーザーに絞ってその傾向を把握することができるメニューです。月次のレポートの概要ページなどでもよく使われる機能だそうです。


⑤集客

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集客では、サイトを訪問してくれたユーザーが「どこから見にきたのか」「どのくらいのユーザーがきたのか」といったことがわかるメニューです。服部さんは、集客の中でも「参照元/メディア」の項目をよく使われるそうです。


⑥行動

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行動は、「どのページ一番見られているか」「どこから見ているか」などを把握することができるメニューです。これまで説明したメニューの中で服部さんが最も利用するのがこの行動の「すべてのページ」「ランディングページ」になるそうです。


⑦コンバージョン

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コンバージョンでは、サイトの目標の達成状況を確認することができるメニューになります。今回のイベントで利用している「Google Merchandise Store」はECサイトになるのため「どれだけ商品が売れたか」がコンバージョンで取り扱われる指標になります。

以上がGoogle Analyticsを利用する上で利用される基本的な機能になります。これらを活用することで、ユーザー数、閲覧されているデバイスの種類など大枠のデータを確認することができます。一方でこれだけだと詳細なサイトの分析はできません。ここで登場するのが今回のメイントピックである「セグメント」と「セカンダリディメンション」になります。これら2つの機能についても参加者の皆さんにアンケートをとってみたのですが、こちらに関しても8割の人が「初めて聞いた」「知っているが使ったことがない」という結果になりました。

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3. セグメントとセカンダリディメンション

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服部さんにはまず「セグメント」の利用方法について説明をしていただきました(赤でハイライトしている箇所)。例として扱ったのは「行動」メニュー内の「ランディングページ」の項目になります。上記の画像は、セグメントを設定していない「すべてのユーザーが見えている状態になります。

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次に、セグメントをリストの選択肢から追加していきます。今回は「タブレットとPCのトラフィック」に加えて「モバイルトラフィック」のセグメントを設定しました(セグメントの設定の仕方は、他にもたくさんあります)。

上記の3つ目の画像を見ると、グラフと数値を表示するマトリクスのに先ほど設定したそれぞれのセグメントが追加されていることがわかります(赤でハイライトしている箇所)。ちなみにセグメントの設定の仕方は、分析の目的によって異なるということで、服部さんは今回設定した「タブレットとPCのトラフィック」と「モバイルトラフィック」が割と王道の組み合わせということでした。また、本田さんはサイトにて実装した施策によって設定を使い分けると説明してくださいました。

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また、このセグメントはカスタムで分析者の好みに設定できるそうです。

続いて「セカンダリディメンション」の説明になります。

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今回は「セカンドディメンション」の「行動」に含まれる「2ページ目」という項目を設定しました。少し小さくてわかりにくいかもしれませんが、数値のマトリクス2カラム目の「ラインディングページ」の右横に「2ページ目」という先ほど追加したセカンダリディメンションが追加されていることがわかります(赤でハイライトしている箇所)。ちなみにいきなり「2ページ目」のカラムに表示されている「(not set)」ですが、これはデータが取得できなかった/計測不可能という厄介な状態を指すそうです。

また佐藤さんが補足として、最初に設定した「セグメント」に対して「セカンダリディメンション」を設定することで、今回の場合「タブレットとPCのトラフィック」と「モバイルトラフィック」とでは「2ページ目」の行動がどのように異なっているのかということを分析をすることができるという説明をしてくださいました。

多種多様なセグメントとセカンダリディメンションの設定方法があるため、Google Analyticsを10年以上利用している服部さんですら用語が分からず調べながら利用しているとのことで、これらの基本的な設定方法を理解しながら、繰り返し利用していくことが大切だということと思います。


4. Google Analyticsを使った現状分析、仮説構築、改善施策検討
ここからは、メインスピーカーの服部さんが、今回の分析対象サイトである「Google Merchandise Store」に対して次の想定を持って現状分析と仮説構築を実演してきただきました。

Google Merchandise Storeを運営している会社より、このサイトの解析を依頼された

ここからは、イベントの事前に公開している資料に詳細が記載されていますので、そちらをご覧いただきながら実演の様子を把握していただければと思います。


5. まとめ
全体総括として服部さんからこれからGoogle Analyticsを活用したウェブ解析を実践されるであろう参加者の方に次のようなまとめの言葉でイベントをしめていただきました。

解析はGoogle Analyticsだけに特化する必要はありません。むしろそれ以外のツール、ネット情報、オフラインの動き等から確認できるものも多々ありますし、本来オンライン・オフラインの両方を絡めて解析することが正しいと言えます(ウェブ解析の試験でもそうありました)。

また、今回は現状分析的なものでしたが、本来はサイトの目標、KPIをしっかり決めた上でその達成率を確認していく際に用いる定点観測もGAの使い方としては重要です。こちらはまた別の機会にお話しできればと思います。

イベント参加者の声

ご参加いただいた皆さんからは次のようなコメントをいただいております。

GAの基本的な概要や見方が理解できたので、心理的なハードルも下がりました。
「データの見方に決まりはないのだな」と良い意味で敷居が下がりました。自分もGAを色々いじってみようと思いました。
まずはトップページだけではなくて他のページもみてみようと思いました。

さいごに

本日もたくさんの方にご参加いただき本当にありがとうございました!今回のgive and giveは、これまでの参加者数を大きく上回るご参加となりました。運営をしているゆめみ塾の中の人としては大変嬉しく思います!

今回のイベントでの学びが、参加者の皆さんの業務の幅が広げたり、何か新しいことの発見につながれば私たちとしてもとても嬉しく思います。もし同じ会を開催してほしいといった要望がございましたら、noteのコメント欄やTwitterのDMなどでお知らせください!

また、ゆめみ塾のPeatixページをフォローしていただければ今後のイベント開催の告知に関する通知が受け取れるようになりますので、ぜひフォローの方よろしくお願いいたします!





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