相撲無双~異世界の奴らはちゃんこ食べてないから弱い~

「ひっ、ひぃぃ!!!」

アルデンブルクの領主と名乗った男…マシェリだかマジェリだか言っていた男は、俺が四股を踏んだだけで失禁し五体投地した。

「おい、相撲するんだろ、早く立て、足の裏以外が着いたら負けだ。」

「…ぃぃひぃぃぃ!!!化物っっ!!」

マッシェーリ(たしかこんな名前だ)伯爵(男爵だったか?)は真っ青な顔をして這いつくばったまま土に書いた土俵の外まで行ってしまった。

明かりを出してくれたまでは良かったが、それが俺の顔にあたって爆発したのがそれほど申し訳なかったのだろうか。ファイアーボールと高らかに叫んでいた時はアレほど勇猛に見えたのに…。

「はぁ…。」

俺は溜息を付いた。また、相撲はお預けか。この国に果たして俺と相撲をしてくれる人間は居るのだろうか?いや諦めてはならない。相撲の道は一つの四股からだ。俺は顔をあげ、伯爵もしくは男爵が急いで帰っていくのを見守った。

【Tomorrow's torikumi...】

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