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毒親からの呪縛 続編2


大人になっても

しばらく合う事も無かった彼と親族の告別式などで会う時があったのですが第一印象は全くあの時と同じ印象でした。
体格こそちょっとは大人っぽくはなってはいたものの 会話は中学生の様な幼い話し方で 自分からの会話はほとんど無く質問に短い言葉で反応するだけでした。30歳近くなってもまるでお坊ちゃまでした。

親とは別に彼だけを誘ってもいつの間にか母親が間に割り込んで 「明日の仕事が早いからいられないわ」と連れて行ってしまい彼が「大丈夫だから」と少々言い返しても ダメ!の一言で帰るのでした。
30歳の男性です。
私は彼の本当の姿に興味を持ち始めました。

父親の存在

これまでに父親の存在について全く出ていませんが 考えてみても何か記憶に残る事は無かったと思います。
中学生の頃に彼が珍しく「あいつ(父親)はダメだ」と一度言った事がありました それまでの彼の様子からそんな言葉が出るのはちょっと驚きがありました。 私の印象でもこれと言ってうるさく何かを言ったり モラハラ的な事も見た記憶は無かったので そのまま「どうして?」と質問すると ”お母さんの言いなり” ”自分の考え言わない”その様な事だったと思います。
父の存在感の薄い生活 強い母親 男の子が育つには少々リスクがあったんじゃないかと思ったのです。
妻である彼女は 夫の親やそれまでの貧しい生活ぶりをバカにしていて そんな話を私にかなり話していました。兄弟の出来の悪さや母親のだらしなさ(家が汚いなど)とか話すときに どれだけ自分がきれい好きか 頭が良いか きちんとしているか まるでその事が言いたいが為に話している様でした。

彼女の母親との関係

毒親と言えば 精神を病んでしまうほどの生活を強いられている事もあるのだと思いますが、表立って問題のある状況が見えれば 周りの人達も見る目が違ってくると思うのですが 家庭の中だけで 静かに支配されているのは本人も 何か変かもしれないと気が付く事が遅いのかもしれません。
例えば 友達の家庭を見て 何か違うと感じたり 社会に出て先輩や上司のアドバイスで何かを感じたり 自分の家が当たり前と思っていたのが違うかもしれないと気が付かなければ 不幸にもそのまま大人になっていくのです

彼女の母親(彼の祖母)は第一印象はとても良く サバサバシタあねさんタイプと思わせる感じでした。よく言えば物事をズバズバ言って 声も大きく 動きも機敏 これだけ聞いたら 女性として尊敬したくなるようですが、これが親しくなると言葉に傷つけられて 嘘や 裏切り 有りもしない噂をまき散らしとんでもない事に巻き込んでしまうトラブルメーカーだったのです。

彼女の過去(親の呪縛~「彼女の生い立ちから」~)に書いたように 二十歳頃妻子ある男性と失踪した過去を持っている彼女ですが 日常では正しい事しか認めない 潔癖症と思わせる言動ばかりでした。
タレントの恋愛や不倫などの話に対してもあんな事するような人たちは頭の悪い人たち くだらないと公言していました。
昔の事はもう誰も忘れていると思っているのかと心の中で苦笑いでした。
彼女の母親は今で言うパーソナリティー障害・モラハラだったと思います。
今ではその様な困った性格も障害として見られるようになりましたが 30年位前はまだその様な情報は聞かれませんでした。
ちょっとした気に入らない事に触れると怒鳴る・酷く物音を立てる・罵る
彼女も母親のその様な振る舞いをおかしいと気が付いてはいたと思うのですが それは怒らせた周りが悪いと 父親・他の家族・近所の人皆が悪いんだと母親の肩を持っていました。本当にそう思っていたのでしょうか?
私にはそうは思えませんでした。
母親の見方をしていればやいば(刃)が自分に向かないから 他の誰かを一緒に責めていれば母親に好かれるから そのようにしか見えませんでした。

母親は世間に尊敬されていると 皆の面倒を見て感謝されていると 夫に酷い目に遭わされても耐えていると 私には理解に苦しむのでした。

彼女も毒親に支配されていた(次回 続編3~)




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