博士号。
雨がしとしとと降っていますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。私はスニーカーが雨に濡れて染み込んできても、前を向いて歩いています。
今日は寝つきが悪かったので、早朝から昨日取り残してしまった応募書類の作成に取り掛かっていました。最近どうも眠りが浅くて2時間おきに起きてしまいます。今まで寝れないことをほとんど経験したことがなかったので、夜寝れないということがこんなに辛いとは思いませんでした。どんなにイヤなことがあっても寝れば比較的に楽になることが多かったのですが、例の一件があってからなかなか熟睡ができなくなってきました。仕事が決まれば解消されるかと思っていますが、なかなか結果が出ないので困ったものです。
眠りが浅いのでいつも4時か5時ぐらいに起きて空を見ています。最近は日の出が早いので4時でもかなり明るいのですが、それでも何となく夜と朝との境界線があいまいな空模様を眺めては、今の自分が置かれている状況と重ねたりして「きっと夜は明けるよ。」と自分に言い聞かせる毎日です。ただ、早朝は寝不足とはいえ頭は冴えているので、書類は比較的短時間で作成することができました。本当は次の書類を作成しようと予定したのですが、フォーマットを見るとまたまた独自フォーマットを投げられたので、思わずげんなりして今日の作成は断念しました。
こんな風に来る日も来る日も書類を作成していると、本当にこれが成果につながるのかという不安とそれでも出さないと何も始まらないという義務感が、交互に心に押し寄せてくるからきっと寝れない日々が続くのでしょうね。なかなか辛い日々ですが、こんなことを繰り返しているとふと気づいたことがありました。それは大学教員という仕事に応募できる資格である「博士号」を私は持っているということです。今まであまり気にしていなかったのですが、改めて各大学の公募条件を見てみると博士号必須のところが何件かありました。もちろん修士号や実務経験だけで応募できる大学もありますが、そこにはほとんどと言っていいほど博士号に準ずる研究もしくは教育実績が必要と追記されているのです。となるとやはり博士号は大学教員になるには必ず必要だということになるかと思います。決して自慢する訳ではありませんが、博士号は大学教員公募レースに参加するためのシード権みたいなものだと考えるようになりました。私は必死に研究してやっと博士号を取得しました。今回程の心的ダメージではありませんが、それでも博士号を取りに行ってる時は、ほんとうに辛い思い出しかありません。何度もここで書いていますが、実際歯が5本も抜けたんです。それだけ苦労して獲得した博士号だったのに、大学教員になるとその大切さを忘れてしまっていたような気がします。しかし、今回改めて公募戦士になって大学教員公募にチャレンジしていると、この永久シード権は強力な武器なんだということを改めて実感しました。おそらく博士号を取得していなければ、大学教員という仕事は選択肢を持つことはできず、さっさと他の仕事についていたでしょう。しかし、私にはこのシード権があるということに改めて感謝しなければと、夜明けの空を眺めながら気持ちを新たにしました。
これから大学教員になる人にはやはり何がなんでも博士号を取得してほしいと思います。そして、大学教員という仕事の選択肢を持てる人生を大切な人とともに歩めるようになることを願ってやみません。
(筋トレが慣れてきた元准教授でした。「ここで調子乗って無理するから挫折するよ」と自分に言い聞かせています。息吐きながら腹筋!腹筋!キツい〜)
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