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毎年失敗する薔薇の越冬、原因は過保護だった。薔薇も子育ても過保護卒業の時。

スッキリとした青空と暖かさが久しぶりにやってきた札幌。職場の八重桜が見ごろを迎えている。空は気持ちよいスカイブルーでも、マンボウから一転しての緊急事態宣言に、気持ちはどんよりダークブルー。この先の予定全部キャンセルするのかと、やるせなさが募る。

そんな外出が制限されている環境での楽しみの一つ、ベランダガーデニング。ガーデニングを始めて12年ほどになるが、ベランダを隙間なく植物一杯で埋め尽くしたい時期を経て、いまはバラをメインに、あとは気に入った植物をその隙間に配置するのがお気に入りだ。



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毎年GW近くなると開催される大規模な札幌園芸市で、お気に入りのバラ専門店からバラを数鉢購入するのが我が家のルーティンである。が、一つ残念なことがある。越冬がうまくいったことがないのだ。バラ屋のおじさんに、”この品種は寒さに強いから来年も大丈夫”、とか”ほかのお客さんも越冬させてるよ”など毎年いわれ、やる気になり、越冬方法も教えてもらいトライしてみるのだが、やっぱり失敗する。平均単価3,800円×4鉢が毎回パーだ。もうここ最近ではあきらめてしまって、”北海道のベランダってさ、越冬は難しいんだよね”なんてしたり顔で友人に言いまわっていた。そう開き直っていたのだが(内心しょんぼり)最近、驚くことがあった。

去年、コロナで園芸市が中止になったため、通販でバラを買うことにしたのだが、同じころ、近所に住む友人も私と同じ大きさのバラを同じ通販会社から購入していた。自分のことを、おおざっぱでギリギリガール(待ち合わせ時間や提出しなくてはならないものがギリギリになりがち)と公言している美しい友人は本当におおざっぱで、植物の世話などまるで眼中になく、私がバラ専門店の肥料を定期的にやり、病害虫除けのスプレーを献身的に巻いている話をしても、”私おおざっぱだから、全然水もやってないし枝もぼうぼうなの、Rちゃん(私)はきちんとお世話できてすばらしいわ”と素敵な笑顔でのたまう。そんな友人も、雪の気配を感じさせる寒い日、”バラって、どうやって越冬させればいいのかなぁ”と聞くので、”よし、ここはひとつ、経験者の知識を披露してやるか(越冬うまくいったことないけど)”と、今年色々勉強して得た越冬の知識を丁寧に教えてあげた。

それから厳しい冬を越し、春を迎え、我が家のバラはなんとか7鉢中4鉢、無事に芽を出すことができた。駄目になった3鉢は芽を出したものの、4月下旬になると、やはり例年同様新芽が萎れてしまい、パーになってしまった。いやしかし、例年冬を越せなかったのだ、原因はわからないが素晴らしい結果ではないか。よく頑張った、自分。

そして数日前、友人のバラを見せてもらった。

なんと、うちの越冬組の華奢な枝ぶりと違って、彼女の鉢植えのバラはすべて非常にコンディションの良い太い枝に成長し、わさわさとたくさん新芽を出しているではないか。聞いてみると、おおざっぱな彼女は、結局越冬準備を特にしなかったらしい(いろいろ教えたのにさ)。彼女の話をきくうち、パーにした3鉢の敗因がわかった。水のやりすぎだ。3月頃から、ちょいちょいと冬囲いのすきまから観察し、暖かい日には乾燥している土にたびたび水を撒いていたのだ。友人は当然、ほとんど水をやっていなかった。”久しぶりにみたらこんなになってたのー”。(わさわさ)

心配性ゆえの過保護。

これはひるがえって自分の子育てにもすっぽり当てはまる。気を付けよう。

幸いなことに、過保護に育てあげた長女は、よたよたと低空飛行ではあるものの、なんとか一人暮らしに慣れていっている。今では付かず離れずの良い距離感が保てているような気がする。

気になってもあまり見すぎない。

子育ても植物育ても、おなじだ。

次回越冬するときは、おおざっぱガールの友人の庭に、バラを疎開させてみようか。

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