神様の世界史64 預言者ノア その4
預言者ノアは、人々に神の道に戻るようにと説得しました。
しかし、ノアに従った人というのは、社会の底辺にいる人ばかりで、
ほとんどの人は、彼の言う事を聞きませんでした。
そして聞かないばかりか、彼らはとうとう、、、、
こんにちは、ファーティマ松本です。
950年もの長い間、 人々に馬鹿にされながらも忍耐強く頑張るノアでしたが、
ある日人々は、ノアに対しこのような態度に出てきました。
「おい、ノアさんよ。もし我々にあんたの言う事に耳を傾けてもらいたいなら、
この社会の底辺にいる奴らを追い出せ。
我々のようなエリートが、こいつらと一緒にいるなんて無理だからな。」
ノアは、このように言い返します。
『人びとよ,わたしはこれ(伝道)に対して,あなたがたに財貨を求めない。
わたしは,只アッラーから報奨をいただくだけである。
またわたしは,信仰者たちを(侮って)追い返そうとはしない。
本当にかれらは主に会う身である。
寧ろあなたがたは,無知の民であるとわたしは考える。
人びとよ,わたしがもしかれらを追い返したならば,アッラーに対し誰がわたしを助けるであろう。
それでもあなたがたは注意しないのか 』(Quran 11:29-31)
しかし人々は相変わらずこのように言い、ノアを馬鹿にしました。
「お前は本当に、どうしようもなく間違ってる奴だな。」
ノアはそれでも、
「唯一の神だけを拝め。
そうすれば現世でも来世でも神からの御慈悲を頂戴出来る。
さもなくば、神の懲罰があるぞ。」
といつものように反論するのでありましたが、ある日
彼らはこのような事を言い出しました。
「ほー、それは面白い。
だったら、その懲罰というのを、今直ぐ見せてみろ。!」
『かれらは言った。
「ヌーフよ,あなたはわたしたちと論議してわたしたちとの論争を長引かせた。
もしあなたの言葉が真実ならば,あなたが約束したこと(懲罰)をわたしたちに示しなさい。」』
(11-32)
懲罰とやらを、今すぐに見せてみろと言う人々に対し、ノアはこう出ました。
『かれは言った。
「アッラーの御心があれば,かれだけがあなたがたにそれを現出されるであろう。
あなたがたは(それを)避けられないのである。
仮令わたしが(善い)忠告を,あなたがたに与えようと望んでも,
もしアッラーがあなたがたを,迷うに任せる御望みならば、
わたしの助言はあなたがたに無益であろう。
かれこそあなたがたの主であられる。
あなたがたはかれの御許に帰されるのである。」』(11:33-34)
950年という長い彼の人生は、
ただただ、不信者の数が増え、信者数が全く増えず、
人々から尊敬も受けず、絶えず嘲笑われ、拒絶され続けるという
辛い人生でありました。
今の世の中で言ったら、
SNSに毎日投稿するも、一切”いいね”ボタンを押してもらえず、
登録者数も決して増えず、
増えるのは、アンチなコメントだけ、といった状況です。
これって、、、、
結構辛いですよねえ。
私だったら即辞めますよ、そんなの。
でも、それが950年ですからね。
やはり、ノアさんは、預言者の中の5本の指に入る方だと大納得です。
しかし、そんな忍耐深いノアでしたが、
ある日、神様にこうお願いをするのでありました。
『ヌーフは(祈って)言った。
「主よ、不信心な居住者を誰一人として地上に残さないで下さい。
もしあなたがかれらを残されれば、かれらは必ずあなたに仕える者を迷わせ,
また罪を犯す不信心な者の外、生まないでしょう。』(71:26-27)
これは、読み方によっては、残酷な祈りにも見えますが、そうではないんです。
この祈りは、とても悲しい悲しい祈りであると思います。
祈っているノアの、悲しそうな顔が想像できるではありませんか。
そのノアの悲しい祈りを、神様は受け入れられました。
そして、ノアに対し、このように啓示されました。
『ヌーフはこのように啓示された。
「既に信仰した者の外は、もうあなたの民は信仰しないであろう。
だからかれらの行いに就いて悩んではならない。
そしてわれの目の前で,啓示に従って方舟を造れ。
また不義を行う者のために(この上)われに願い出てはならない。
かれらは溺れ死ぬであろう。」』(11:37)
やっと、方舟という言葉が出てきました。
方舟と聞くとなんだかとても小さな船のような気がしますが、
実は、そうでもなかったらしいです。
続きはまた次回、
と言いたいのですが、
今週を最後に、少しだけお休みをさせていただこうと思います。
物凄く久しぶりに日本に子供達と帰る予定です。
再開は、九月からを検討しております。
インシャアッラー!!
今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!
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