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『500ページの夢の束』

昨日寝るにはちょっと早いし、とはいえガッツリ映画観るには少し遅いしといった時間でなんとなくAmazon Primeで見つけた映画がすごくよかったから紹介します。まずは予告編とあらすじから。

あらすじ
『スター・トレック』が大好きで、その知識では誰にも負けないウェンディの趣味は、自分なりの『スター・トレック』の脚本を書くこと。自閉症を抱える彼女は、ワケあって唯一の肉親である姉と離れて暮らしている。ある日、『スター・トレック』脚本コンテストが開催されることを知った彼女は、渾身の作を書き上げるが、もう郵送では締切に間に合わないと気付き、愛犬ピートと一緒にハリウッドまで数百キロの旅に出ることを決意する。500ページの脚本と、胸に秘めた“ある願い”を携えて―

もともと『ワンダー 君は太陽』とか『ギルバート・グレイプ』みたいな映画がすごく苦手です。障害を持っている人が人の助けを借りながら苦難を乗り越えた!みたいな流れはみんな大嫌いな24時間テレビと構造的にあまり変わらないなと思うし、割とこのタイプの映画で評価される「障碍者の演技がリアル。だからこそストーリーに意味が出る。」みたいなのも僕にはモノマネが上手い以上の何かを感じることがあまりないのです。

本作は日々のルーティンを紹介していく中で出来る事と出来ない事が淡々と紹介されていて、好みは分かれると思うのだけど僕はこっちの方が心地よかったです。(映画表現としては説明っぽい表現は好きじゃないけど、いろいろなことが出来ないシーンを何度も見せられるよりは一回で説明してくれた方がいい。)

その後はサンフランシスコからロサンゼルスまで旅をしていく中で出来ることを再確認して、出来ないことを克服していくのだけどそこで出会う人がとてもリアリティがあるなと思いました。みんなすごく良い人ではないし、すごく悪い人でもなくて、いい人がすごくできる人でも、悪い人がぜんぜんダメな人でもない。出来る限りでは助けるけど、自分にできないことはしないし、罪悪感を感じなければ特別扱いもしない。すごくほんわかするわけでもないけれど自分の住んでる世界なのがすごく感じられます。

この映画のすごくいいなと思うのは主人公に近すぎない距離感です。とにかく頑張れ!って言うだけじゃないどうやって乗り越えるんだろうという客観視できるのが心地良いです。

Amazon primeで観られるのでみなさんぜひ!
短いしカラフルでポップで楽しめます。

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