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×バツ×

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父は私に保険営業の仕事を持って来た。 母はそれに反対した。 私は父の勧めに従って仕事をして、壊れていった。 ※自傷行為の物語ですが、自傷行為の推奨はしておりません。
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#保険営業

×バツ× ::目次::

ー  これは壊れた物語  ― 保険営業の仕事を私に紹介した父。 それに反対した母。 保険営…

ミラク
2年前

年明けの頃1

   【 新年 】  何処までも続く日が当たり前だと疑わなかった。  幸せを感じる事も不…

ミラク
1年前

年明けの頃2

   【 入社 】  意味も分からず、流されるまま。  行き着く場所はどこでしょう。流れ…

ミラク
1年前

年明けの頃3

   【 研修 】  動き始めたものは何だったのか。  私は未だ、気が付かずにいた。  続…

ミラク
1年前

年明けの頃4

   【 入口 】  始まってしまえば、走り出せるような気がした。  立ち止まる事さえし…

ミラク
1年前

年明けの頃5

   【 吹雪 】  冷たさも寒さも感じなかった。  自分が歩いている場所さえ、知らなか…

ミラク
1年前

桜の降る頃1

   【 旅人 】  些細な事が許せなかった。  嬉しいハズの言葉に虚しさを覚えた。  いつから、こんなに余裕がなくなったのだろう。  桜の蕾が膨らむ頃。  旅人さんに会った。 「すみません」  研修の帰りに声を掛けられた。 「駅はどこですか?」  振り返ると明らかに旅行中だと思われる、大きな荷物を持った人がいた。 「私も行くので、一緒に行きますよ」  そう言いながら、私はその人がついてくるのを確かめ歩いた。 「この街も大きくなりましたね。仙台に似てきたみたいです

桜の降る頃2

   【 変化 】  変わらない事に苛立った。  変わってしまう事が怖かった。  変化は私…

ミラク
1年前

桜の降るの頃3

   【 花見 】  花が無くても花見は出来る。  名目だけあればいい。  目的は別だから…

ミラク
1年前
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桜の降るの頃4

   【 物欲 】  モノで心が満たされるなら、とても楽でしょう。  そう出来るなら、そ…

ミラク
1年前

猫の恋の頃1

   【 折紙 】  紙飛行機が部屋を埋め尽くす。  それに乗って、どこかへ行ってしまい…

ミラク
1年前

猫の恋の頃2

   【 猫傷 】  苛立ちがネコに伝わったのか。  ただの偶然なのか。  ネコが止めたよ…

ミラク
1年前

猫の恋の頃3

   【 抑制 】  制御しきれないほどの、感情。  押し留めて、押し殺して。  幾重にも…

ミラク
1年前

猫の恋の頃4

   【 自傷 】  痛みを感じなくなるほど、心が麻痺する。  何もいらない。何も欲しくない。  ただ、何もかも忘れたいだけ。  夜、どうしようもなくなって、遠くにいる友達に携帯メールした。 『辞めたい。辞められない。無断欠勤でもしようかな』そんな風に書いた。 『なかなか判ってもらえないのは仕方ない。伝わるように頑張って。  無断欠勤は信用を無くすから、これからの為にもやめた方がいいよ~』  と、返ってきた。  これからの為?  これからの為に止めた方がいいの?  今は