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嘘にまみれる毎日

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毎日一つ嘘をつきます。誰も傷つけない嘘を。
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2018年9月の記事一覧

【嘘】雨のちマシュマロ

こうも天候が不安定だと、今日マシュマロが降ってきたのも不思議じゃないな。

マシュマロはレンジでチンするとぷくーっと膨らむんだよな。手軽に雲のもとを作れるからやってみると良いよ。

【嘘】釣り

先輩が釣りを教えてくれるという。
釣りに特別興味は無かったけれど、魚が大好物なので、釣りたてを食べられると楽しみにしていた。
だけど話を聞くと、釣るのは魚ではなく星らしい。
先輩曰わく、秋の三日月の先端に腰掛けて釣るのが一番良いのだと。

星は食べられないから、がっかりだ。

【嘘】縁の下の爪楊枝

小学生の頃、「係」という制度により、様々な雑務を手分けした。委員会のような大仰なものではなく、あくまでクラス内の雑用だ。
掲示係、飼育係、清掃係などは分かりやすい役職だったが、「爪楊枝係」というおかしな係もあった。

小学四年でその係を担い、言われるがまま、校舎のきわに毎日一本ずつ爪楊枝を刺して埋めた。一度サボってしまった時は、先生にこっぴどく怒られた。
「お前のせいで校舎が少し傾いたんだぞ」、と

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【嘘】洗濯物のワルツ

昼寝をしてしまい、気が付くともう夕方だ。

今日はお昼過ぎからずっと風が強かった。
干しっぱなしにしていた洗濯物は風に吹かれ、お気に入りの服達が空に飛んでいってしまった。
空を舞う服達は、夕暮れが奏でる音楽にあわせて優雅に踊る。

夜になったら帰っておいで。

【嘘】嘘

自動販売機で手紙が売っていた。見本には「母へ」や「先生へ」といったものが並ぶ。その中に「俺の頭へ」という変な物があったので、ボタンをぽちり。

スススと二つ折りの手紙が一枚出てきた。

広げると真っ赤に字で一言「嘘つき」と書かれていた。

【嘘】仕事

今日も夜な夜な、風船に星を入れて空に飛ばす。
宇宙ですくすく育って、大きくなって、綺麗に輝いて、いつの日か夜空を彩ってくれれば嬉しいな。

【嘘】雑草も綺麗な花が咲く

雑草の雑草たる所以は、それ自体の価値では無く、意図に沿わず増える事と、圧倒的な除去のし難さである。

その定義でいくと、人は、雑草だ。

雑草のように生きる、なんて言うまでもなく、だって、ね、雑草なんだもの。

【嘘】最初はぐー

じゃんけんのような三竦みが誕生した瞬間に「遊び」が生まれた。

宇宙の誕生した直後は、有と無だけなのでじゃんけんは成立せず、「遊び」は無かった。

初めて三竦みが生まれたのは、宇宙に「遊びたい」という意志が生まれてからのこと。

神は、石と紙とハサミを作った。

【嘘】発明

人類は進化し、眠る事無く生きる事が可能になった。24時間好きな事に費やせる。

すると、夢が恋しくなる。

そこで発明されたのが、まぶたの裏に夢を映す機能だ。目を閉じれば夢を見ることが出来る。

しかし、どうせなら集中したい。深い没入が求められる。

人類は再び睡眠を発明する。

【嘘】デザート

フォークが月をに刺さり、中から甘い蜜が溢れ出した。
星は虫のように蜜に群がりキラキラと光る。

【嘘】流星

不思議な形をした流星。
中に入っていたのは、とても薄い物質。
そこには、遥かな時の間、閉じこめ続けた想いがあった。

そんな事を手紙に書いた。
そしてビンに入れた。
想いを込めてそっと流した。

誰かに、届くといいな。

【嘘】あの歌

夜道。見知らぬおじさんが歩きながら大きな声で歌っている。後ろを歩くこちらには気付いていないようだ。やけに気持ち良く歌うので不快感はなく、聞き惚れてしまう。
しかし何の歌だ。替え歌か。元の歌はなんだ。聴いたことはあるのだが。

ランランラーン
ランランラーン
ラーララララ

【嘘】子供番組

子供向けの「虹の作り方」という番組を見た。
光についての実験が行われると思っていたら、番組のお兄さんが唐突に料理を作り始めた。手際よく野菜のスープを作る。
虹はどうするんだろうか、と見ていたら、とうとう料理を作り終え、そして食べ始めた。

不思議に思っていると、お兄さんの鼻息が虹色にキラキラと光り始めたではないか。
ニッコリと「これが虹です」と言うけども、雨上がりに空に向かって鼻息吹くのは止めて欲

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【嘘】羊

雲の上には、羊飼いが暮らしている。