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「言葉」が人の心を壊す可能性

心を壊す。人間である限り、だれにだって可能性はある。たまーに「打たれ弱いから心を病むのよ」なんて聞くけれど、そんなことはないと思う。

マイナスな言葉の威力

いじめやパワハラの恐ろしさは、言葉にあるような気がしてならない。少なくとも私はそうだった。「死ね」「あなたはダメ」「消えろ」など、毎日のようにひどい言葉を浴びせられ続けると、少しずつ、でも確実に心は弱っていく。ブラックコーヒーに入れた数滴のミルクがじんわりと広がっていくように、心を蝕んでいくのだ。

「そんなことはない」「勝手に言っておけばいい」
はじめのころはそんな感じ。でも、何か月も自分を否定される日々が続くと、「ああ、確かに」「一理あるかもしれないね」とマイナスの言葉を受け入れるようになる。

それが怖い。

オセロがひっくり返った瞬間。自分はダメ、何やってもうまくいかない、マイナス思考が心を支配し始める。笑えなくなり、涙が止まらなくなる。

心を壊しかけた夫に。

次男が生まれて半年が経ったころ、夫が心を壊しかけた。部下からの嫌がらせ、注意すると「パワハラされた」と騒ぐ。いわゆる逆パワハラだった。

「仕事をやめようかな」と言われたとき、私は「いいよ」と即答した。夫は「いやいや冗談よ」と否定したけれど、いざとなったら私が復帰する気でいた。かなりのハードワークをこなしてきた夫が、目の前で弱音を吐いている。ああ、これは夫からのSOSだと思った。

心を壊しかけているとき、必要なのはその場から離れること。ホッと安らげる時間をもつことなんじゃないかと思う。

「守るどころか、支えてもらってばかりでごめんね」

こんな言葉を聞いた日には、

「守ってもらおうなんて思ってないから大丈夫。笑 困ったときに支え合って、一緒に幸せになるんやろ?」

と返す。正解かは分からんけれど、「そのままで大丈夫よ」のメッセージを伝え続けたつもり。

日に日に表情が暗くなってきたので、すぐに良さげなクリニックを探して夫に紹介した。「適応障害」と診断された夫は、すったもんだあったけれど部署を異動になり、今は気の合う仲間と働いている。

自分を責めないで

だれやねんって感じやけれど、これほんま。自分を責めず、環境を変えるのもあり。耐え続けるのが全てではない、なんとなく「コレはあぶないな」「いつもの自分ではないな」と思ったら逃げるが勝ちやと思う。

自分を大切に、今日も生きる。





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