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いつになったら海外に行ける?シンガポールは接種済みなら隔離なしで入国OK、ウルトラマンとのコラボ企画は現地でも展開

 3月に入って各国ではコロナ規制がぼちぼち解除され、水際対策も緩和に向かい、海外旅行の受け入れ側にも動きが出てきました。このほど、シンガポール政府観光局(STB)が開催した「SingapoReimagine ULTRAMAN(シンガポール・リイマジン ウルトラマン)ふたたび旅へ。シンガポール」では、シンガポールへの入国情報や最新情報が伝えられました。

入国規制と感染予防対策も緩和

 それによると、シンガポールでは4月1日から全ての国や地域からの入国制限がなくなっています。ワクチンを2回接種済みなら到着後の隔離なしで入国ができるという(ワクチン未接種者は到着後7日間の隔離が必要)。出発前のPCR検査か抗原検査の陰性証明は必要ではあるものの、入国パスや3万シンガポールドル以上を補償する保険、到着後のPCR検査が撤廃されました。

シンガポール観光局プレスリリースより

 フライトの指定もなくなり、旅行の準備に必要なものは以下となります。 ・ワクチン接種証明(接種証明アプリがない場合は英文の書面)
・ 接触者追跡システムTrace Togetherのアプリをダウンロードして登録
・出入国カードSG Arrival Cardを出発3日前からオンラインで提出(紙の出入国カードは廃止)
・出発2日前以内に受けたPCR検査か専門家による抗原迅速検査(ART)※の英文の陰性証明  ※専門家による抗原迅速検査は、日本の場合TeCOT(海外渡航者新型コロナウイルス検査センター)

Trace Togetherアプリでチェックイン・アウトをする

シンガポールは外でマスクしなくてOK!

 シンガポール国内の感染予防対策も緩和され、屋外ではマスクを着用しなくて良くなりました。グループの集まりも10人まで可能。ただし、観光地や博物館、レストランに入る場合にワクチン接種証明が求められる場合があるそうです。さらに4月19日からは条件付きながらナイトライフも復活。屋内はマスクが必要で、クラブで踊るには抗原検査の陰性証明が必要などの条件はありますが、活気が戻ることは確実。コロナ禍前のように完全にマスクフリー、検査証明フリーというわけではない点は要注意ですが、接種証明とマスクを携帯して行動すれば問題なさそうです。※在シンガポール日本国大使館による注意点等はこちら

バーなども利用もできるように

 また、日本帰国時に出国前72時間以内の検査証明を提出するので、その証明を滞在中に取っておく必要があります(厚生労働省の所定フォーマットを利用)。日本に帰国後は、ワクチン3回接種済みなら隔離なしで帰れますが、3回接種が終わっていなければ自宅等で7日間待機(3日目以降の自主検査が陰性なら期間短縮)となります。

現地でも体験できる"ウルトラマン"

 シンガポール政府観光局は、このコロナ禍でも着々とキャンペーンを進めていた。2020年から展開するSingapoReimagine(シンガポールリイマジン)」キャンペーンは「新しい旅行の未来を再構築し、安心安全で革新的な旅のスタンダードを作ること」を発信している。自然の中の都市をテーマにしたサステナビリティ、旅で心と体の健康を増進するウェルネス、食の魅力を新しい視点で紹介するフード&ダイニング、シンガポールらしいワクワク体験を提供するノベルティ&エキサイトメントの4つを軸に展開している。

 日本・シンガポール外交関係樹立55周年となった昨年からは、テレビ放送開始から55年の「ウルトラマン」とのコラボもスタート。特筆すべきはキャラを使ったビジュアルだけのプロモーションにとどまらず、現地でも体験できる点。個性的な店が並ぶ流行発信ストリート、ハジレーンに、地元アーティスト集団DPLMTがウルトラマンの壁画をペイント(タイトル画像)。コラボで生まれたマーライオンの化身、マーライガーも描かれている。

もはやシンガポールの風景に溶け込んでいる
いろいろなテイストのウルトラマンがいて楽しい

 ほかにも既存のストリートアートにウルトラヒーローがちょい足しで描かれたスポットがチャイナタウンやリトル・インディア、ボートキー、オーチャード・ロードなどに7か所。アート作品でもあるし、もはやシンガポールの風景に溶け込んでいる。日本からの観光客が各スポットを巡りながらウルトラマン探しと街歩きが楽しめるだけでなく、このコラボをきっかけに、現地でも日本の特撮カルチャーのさらなる周知につながるかもしれません。

ウルトラヒーローがどこにいるのか探すのも楽しい。ここにはウルトラセブンがいる

田口監督がコラボのためのオリジナル映像も制作

 さらに本気度を示すのがオリジナル映像。シンガポールを舞台にウルトラマンのコラボ動画を作ってしまいました。制作は『ウルトラマンZ』の田口清隆監督という本気っぷり。ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ、マリーナベイなどシンガポールを代表する観光地でウルトラマンと怪獣が戦うという、シンガポールファンとウルトラマンマニアの双方が楽しめる内容。どの建物に、どうやってウルトラマンが登場するのかが見ものです。個人的にはチャンギ国際空港の外で低空飛行するウルトラマンがツボりました。田口監督はコロナ禍で渡航が叶わない中制作したそうですが、違和感はありません。
「シンガポール・リイマジン・ウルトラマン - シンガポールの新たな力 -」

 円谷プロとのコラボは、年内いっぱい継続する予定だそう。壁画のほか、現地では、ナイトサファリのレストランでのウルトラマン関連のメニューや装飾、ウルトラマンテーマのツアーが予定されていて、シンガポール動物園、有名ホテルとのコラボの準備も進められているそうです。異国で楽しむウルトラマン体験とは何ともエキゾチック。シンガポール航空では機内でウルトラマン作品が観られたり、ウルトラマンテーマの機内食などを予定しており、こちらも気になります。 

シンガポールの屋台を楽しむウルトラヒーローとマーライガー。かわいいビジュアルも展開

コロナ禍でも積極的に展開する 

 まだまだ自由に渡航ができる段階ではないものの、緩和によって行ける人の幅が広がったのは確か。シンガポールでは9月にF1が3年ぶりに開催、セントーサ島に展望施設がオープンしたり、新規のホテルも2023年にかけて続々開発中。今年9月にはマーライオンが50周年の誕生日を迎える。コロナ禍であっても手をこまねいているのでなく、自由に往来できる日に向けて虎視眈々と積極的に先行投資するシンガポールの底力を見せつけられた気がします。シンガポール政府観光局柴田亮平日本支局長は「本来リアルであるべき経済活動である旅が1日も早く復活することを切に願う」と結びました。

まだ作成中のオーチャードロードの壁画。ウルトラの怪獣が勢揃い

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