スポーツ都市戦略 2020年後を見すえたまちづくり
内容紹介
オリンピックなどの巨大イベントとともに、自治体が独自にイベントをプロデュースし、地域の活性化を図る例が増えている。しかし一方では一過性で効果が乏しい施策やイベントもまま見られる。本書では、スポーツに親しむまちづくりとスポーツによる交流拡大に必要な都市政策上の課題と、その戦略的な解き方・進め方を示す。
著者紹介
原田宗彦(はらだ・むねひこ)
1954年大阪生まれ。77年京都教育大学卒業。84年ペンシルバニア州立大学健康・体育・レクリエーション学部博士課程修了。Ph.D. 鹿屋体育大学助手、フルブライト上級研究員(テキサスA&M大学)、大阪体育大学大学院教授などを経て、2005年から早稲田大学スポーツ科学学術院教授。主な著書に、『スポーツイベントの経済学』(平凡社新書、2002年)『スポーツマーケティング』(大修館書店、2008年)『スポーツ・ヘルスツーリズム』(大修館書店、2009年)『スポーツ産業論第6版』(杏林書院、2015年)など、訳書に『公共サービスのマーケティング』(遊時創造、1991年)『オリンピックマーケティング』(株式会社スタジオタッククリエイティブ、2014年)など。
一般社団法人日本スポーツツーリズム推進機構代表理事、日本スポーツマネジメント学会会長、Jリーグ理事を務める。2008年大阪五輪招致では招致委員会参与。2016年東京五輪招致では、JOCオリンピック招致推進プロジェクトに所属する。現在は、2026年札幌冬季オリンピック・パラリンピック開催概要計画検討委員会委員長や観光庁スノーリゾート地域活性化検討会委員長、経済産業省ヘルスツーリズム認証制度検討委員会座長、そして厚生労働省スポーツイベント産業業界検定開発委員会委員長などを務める。
目次
序章 スポーツ都市戦略:スポーツツーリズムが変える都市
1 急増する世界の観光需要
2 デスティネーションとしての日本が持つ魅力
3 ガラパゴス文化の世界商品化
4 モノづくり国家からコトづくり国家へ
5 スポーツで人を動かす仕組みづくり:スポーツツーリズムの可能性
第1章 スポーツと都市
1 スポーツをめぐるパラダイムシフト
2 見直されるスポーツの力
3 メガ・スポーツイベントと都市開発
4 都市消滅を防ぐ地域密着型プロチームの存在
コラム スポーツと地域愛着
第2章 地域スポーツイベントと都市
1 都市の活性化装置としてのスポーツイベント
2 無限に広がるスポーツイベントの種類
3 スポーツイベントがもたらす経済効果
4 都市空間を市民に開いたマラソンブーム
5 地域活性化装置としてのアウトドアスポーツイベント
コラム 群馬県みなかみ町:アウトドアスポーツタウンとしての発展
第3章 オリンピックと都市
1 オリンピックと都市の関係
2 国家主導型オリンピックの限界
3 オリンピックと都市の持続的成長
4 Lシティ:ロンドンの挑戦
5 2020年東京大会は何を残せるか?
第4章 スポーツツーリズムと都市戦略
1 スポーツツーリズムの世界的拡大
2 スポーツツーリズムの領域
3 スポーツツーリズムに対する地域の関心の高まり
4 日本型スポーツスポーツツーリズムの創出
5 スポーツツーリズムに対する制度的支援
第5章 都市の活性化装置としてのスポーツコミッション
1 スポーツツーリズムの推進組織
2 アメリカのスポーツコミッション
3 スポーツ先進都市さいたま市の試み
4 全国で設立が進むスポーツコミッション
5 スポーツによる誘客の促進
第6章 スポーツに親しむまちづくり
1 スポーツと親和性が高い都市とは?
2 スポーツや運動を誘発する都市環境
3 スポーツ都市の基本コンセプト
コラム 野球のまち阿南・オガール紫波
第7章 2020年後を見すえたスポーツ都市戦略
1 スポーツによる観光まちづくりに必要な四つの具体的ステップ
2 地方再生の切り札としてのスポーツツーリズム
3 スポーツによる世界都市のブランディング
4 ポスト五輪のスポーツ都市戦略
書誌情報
体 裁 四六・252頁・定価 本体2300円+税
ISBN 978-4-7615-2618-4
発行日 2016/03/17
装 丁 KOTO DESIGN Inc. 山本剛史
企画・編集 前田裕資
編集・DTP 松本優真
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