いなうらゆうま ( 稲浦悠馬 )

ITプログラマ / 映画 / 座禅

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最近の記事

映画「異人たち」のネタバレ考察・映画感想文

・物語 とある男がいる。名前はアダム。 彼に対してある日、別の男が部屋まで来て誘いをかける。名前はハリー。 ハリーは「一緒に君の部屋で過ごさないか」とアダムを誘うがアダムはそれを断る。 だがまた再会の機会があり、アダムとハリーはだんだんと近づき恋人同士になるのだった。 これはまた別の話だが、アダムはとある夫妻を訪ねる。アダムと同年齢ぐらいの夫婦だ。 アダムを見て夫妻は「あの子だ!」と言う。一体どういうことだろうか。 アダムとハリーの件があった後だけに、もしかし

    • 新書「最適脳」の読書感想文・レビュー

      「スマホ脳」や「ドーパミン中毒」に続く系統の本。悪く言えばベストセラーに乗じてカバーデザインを合わせました的な本。 スマホ依存からの脱出のために補足書籍として読んでみた。 内容 だが、ほとんどの部分はすでに他の本で書かれていることを自己啓発チックに浅くまとめただけの内容だった。内容が表面的で浅く、あまりに人間というものを単純化し過ぎており、再現性に欠ける気がした。一口で言うといかがわしい。 「天使のカクテル」と「悪魔のカクテル」という言葉が使われているが、まるでプログ

      • スマホ依存の特効薬。依存症研究の第一人者が書いた「ドーパミン中毒」の感想・レビュー

        誰もがなんらかの依存症である現代人にとってものすごく重要な書だと思った。 特別版カバーの本書の帯には「スマホ脳」の著者が絶賛していると書かれている。 仮に読者がアルコール依存症のような分かりやすい依存症ではなくても、たとえばスマホに依存しているというだけでも読む価値はあるはずだ。 デジタルドラックはまだまだ世の中で認知されていないドラックだけに、 知らず知らずに日常生活が蝕まれていることも多いだろう。この本はそんなスマホ漬けの我々にも効く特効薬になり得る。 比較する

        • 三井住友Oliveフレキシブルペイのアカウントランクは何が良いのか? 一般 VS ゴールド VS プラチナプリファードの比較 ( + SBI証券 積立投資 の例 )

          これは2024年4月時点での記事。 ショッピング利用に対してのポイント還元額、それとSBI証券の積立投資還元に関してだけ比較して、他の諸々の特典のことは考慮していない。 なお、この記事では便宜的にボーナスポイントや積立投資還元率の基準となる利用額を総じて「ショッピング枠」と呼ぶ。 ( たとえば積立投資に利用した額自体は「積立投資の還元率」の計算基準とはならない ) この記事の結論 ショッピング枠で年間100万円以上、300万円未満でクレジット利用するならゴールドが良さ

        映画「異人たち」のネタバレ考察・映画感想文

          スマホを使わない休日のススメ - ドーパミン中毒からの脱出

          今日、日曜日はノー・スマホデーと称してスマホを持たずに出かけてみた。 前々からずっとやってみたかったがなかなか実践できずにいたチャレンジだ。そこまでの勇気が出なくて試せずにいたのだ。 だが今日は何も予定のない手付かずの休日ということもあり、ついに実践してみた。 感想 やってみた結果としては、素晴らしいものになった気がする。兼ねてより自分はデジタルドラッグの罠にやられて精神生活に支障をきてしているような気がしていたが、スマホを手放して過ごす1日は本当に清々しかった。これ

          スマホを使わない休日のススメ - ドーパミン中毒からの脱出

          小説「愚行録」の読書感想文、映画版との違い

          小説「愚行録」 映画版の愚行録をサブスク配信で観て非常に面白かったので小説版も読んでみた。こちらも本当に良かった。 複数人物の口述形式の小説だ。なので物事の直接描写はおろか主人公のセリフさえひとつもない。 たとえば「田中は歩き始めた」とかいう描写はまるでなくて、全ての文章が、主人公が話す相手の「俺はこう思いました。そういえば…」みたいなセリフで成り立っているのだ。かと言って戯曲や脚本でもない。この形式に正式な呼び方はあるんだろうか。 ゲームで言えばドラクエ形式と言った

          小説「愚行録」の読書感想文、映画版との違い

          少女とスーパースターの恋 - 「プリシラ」 映画感想文

          アメリカの学校に通う女の子がいる。年齢は14歳ぐらい。透き通るような綺麗な顔をしている。本当にまだ子供っていう感じ。 彼女は知り合いのツテで誘われてとあるパーティーに参加することになる。そこにはあのエルビル・プレスリーも来るというのだ。 親の反対にあいながらもパーティーに参加するプリシラ。そして当のエルビスとも直接話す。 なぜここでエルビスが出てくるのだろう? 「フォレスト・ガンプ」とかたまにエルビスをアクセントとして使う映画はある。そのひとつだろうか。 と思ったとこ

          少女とスーパースターの恋 - 「プリシラ」 映画感想文

          カメレオン精神科医x発達障害の女の子 「うさぎのおやこ」 映画感想文

          観てから改めて調べると映画の公式サイトもないぐらいのマイナー映画だったようなのだが、観て良かった。 発達障害の子供と精神科医とデリヘル嬢の物語とか、なかなかのレアなシチュエーションだ。 決して障害というテーマで堅苦しくなりすぎず物語としてシンプルに楽しめた。 ・こども あるシングルマザーの家庭に子供がいる。どう見ても子供に見えるが22歳らしい。名前はあきら。 彼女には発達障害がある。あとは体の成長も遅いのか大人なのにほとんど子供なのだ。 母は娘の社会保障費的なもの

          カメレオン精神科医x発達障害の女の子 「うさぎのおやこ」 映画感想文

          こんな殺され方はしたくない 映画「毒娘」

          ・毒娘とは? ネーミング的には、毒親を反対に娘にしてみた語感。 世の中には色々なホラー作品があるだろうが、ほとんどは屈強な大人とか怪物とかゾンビが敵なんじゃないだろうか。 人間の小さな女の子が危険人物というのは珍しい気がする。 だからこそこの小さな子がどうやって周りの人間たちを狂わせて行くのかが見どころになる。そんな映画。 ちなみにしっかり物理的な毒も使う。ハチをたくさん集めてその毒を煎じて抽出して、毒武器を作り出したりするのだ。あとはどうやって作ったのか分からない

          こんな殺され方はしたくない 映画「毒娘」

          悪魔誕生 ー 「オーメン・ザ・ファースト」の映画感想文

          ・原題は「THE FIRST OMEN」 なぜ語順を逆にしたんだろう。たぶんその方が響きがカッコいいからだろう。 デラックスマツコっていう名前にするよりマツコデラックスの方が格好良いみたいに。 ・PG12 残酷系の映画だと思ったので恐る恐る観に行ったけれど、期待を裏切らずちゃんと残酷系だった。 目を背けたくなるような恐ろしいシーンがあった。 だけど怖いシーンを観ると一気に脳に血が巡る気がする。もしかして早めの認知症予防には良いのかもしれないと思うのは僕だけだろうか

          悪魔誕生 ー 「オーメン・ザ・ファースト」の映画感想文

          国と時を超えた三角関係 - 映画感想文 「パスト・ライブス PAST LIVES」

          ・冒頭のBAR 冒頭はBARで男女が話すシーンで始まる。女性が真ん中におり、それを挟んで両脇に男性がいる。 それを見ている人が「彼らはどんな関係なのか?」と話す。「もしかしたら片方は恋人同士で、もう一人の男は兄弟なのでは?」というように。 観客が抱くべき疑問をすべて言葉で代弁してしまう。これはなかなかに説明的で野暮ったいシーンではあった。 ・少年少女 物語の始まりは、まず12歳の少年少女がいる。彼らはお互いを好きになるが、少女は遠くに引っ越しして離れ離れになってしま

          国と時を超えた三角関係 - 映画感想文 「パスト・ライブス PAST LIVES」

          映画感想文 - 映画「パリ・ブレスト」

          ・フランス映画 フランス映画には流儀がある。あまり盛り上げないこと。盛り上がる演出を極力避けること。感情表現も最小限に抑えること。 たとえばこの映画には主人公の因縁の相手とこ勝負があり、その結果を待つシーンがあるが、なんともあっさりと主人公が勝利を収める。 ドラムロールのドの字さえないのだった。 何故なのかは分からないが、フランス映画には「分かりきったことをわざわざくどく表現するのは野暮ったい」というような哲学があるのかもしれない。そうでないと説明がつかない。 ・物

          映画感想文 - 映画「パリ・ブレスト」

          プログラマが難易度1の論理クイズに苦戦するなど。 ABCの犯人探し - 書籍「論理的思考問題」より

          自分は仕事がプログラマなので、論理的思考力が自然と磨かれていると思っている。言ってみたらロジカルシンキングにはちょっと自信がある。 だが書籍「論理的思考問題」の難易度1の問題がすんなり解けなかった。これはとても悔しい。 問題 認知トラップ1 社員C,Dが「ある発言をした」と書かれたそのすぐ次にイラストが描かれており、全員が「犯人はBです」と言ったかのように誤認させられた。 実はイラストでもB,Cの発言は伏せられていることに気づくのに少しかかった。 これは問題のイラ

          プログラマが難易度1の論理クイズに苦戦するなど。 ABCの犯人探し - 書籍「論理的思考問題」より

          映画ファンの究極の命題 「映画館の座席はどこに座るか?」

          映画ファンにとって座席選びはものすごく重要だ。 座席の選び方ひとつで映画の味わいはかなり変わるし、ハズレ席を選んでしまうと映画の体験自体が台無しになる。 具体例 以下のように座席が空いている場合、自分なら次あたりの席を選ぶ。 それの理由はなぜか。 自分の場合の席選びの基準は、以下のようなものだからだ。 基準1. スクリーンが大きく見えること スクリーンの大きさは映画の臨場感、没入感に大きく影響する。 同じ大きさのスクリーンでも前の方の座席では大きく見えるし、後

          映画ファンの究極の命題 「映画館の座席はどこに座るか?」

          映画感想文 + ネタバレと考察 「フォロウィング」 クリストファーノーランのデビュー作

          ・尾行趣味の主人公 主人公の男は尾行が趣味だ。 通行人を見つけては尾行をしている。なぜなら人の私生活が気になって仕方がないからだ。 ただ決して相手に危害は加えず気付かれることもない。少なくともしばらくはそうだった。 ・泥棒の男 だが尾行男はある日、はじめてその尾行を気づかれてしまう。 そしてカフェで相手の男に問い詰められる。だが話して行くと、驚くことにその相手は本職泥棒だった。 しかも完全に金品目的の泥棒ではなく、空き巣に入ることで人の私生活を覗き見するという尾

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          伝説のプロレス家族物語 - 映画感想文「アイアンクロー」

          # 実話に基づく物語 映画でありドキュメントでもある。テーマはプロレスかと思いきや、実は家族の物語だ。 # 映画館で観た感想 プロレスを題材にした映画というだけで希少だし、観られて良かった。 本当にプロレスを観る時のような手に汗握る感じはなかったが、ひとつのプロレス家族の歴史が映画として成り立っていた。 # 自分と言えば 決して熱いプロレスファンというわけではなく、試合も観に行ったことはないが、子供の頃、深夜のテレビ番組でプロレスが流れているとつい熱くなって観てし

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