3ヶ月予報(2〜4月)

1月25日発表の3ヶ月予報です。
北日本は暖かな春となるでしょう。

1.一般向け

南は低温、北は高温

向こう3ヶ月の気温は
北日本は高く、沖縄・奄美は平年並みか低く
その他はほぼ平年並みの予想です。
ラニーニャなどの影響で、北日本は冬型が弱く寒気が流れ込みにくく、南西諸島には寒気が流れ込みやすいためです。

月別に見ると、2月は西日本と沖縄・奄美は平年並みか低い予想で、冬の寒さは厳しくなりそうです。

3月になると北・東日本が平年並みか高い予想となります。
桜の開花は早くなりそうです。

4月も北日本の気温は平年並みか高い予想で、高温傾向が続くため、例年よりも早く融雪による災害に注意が必要になってくると思います。

西で少雨傾向

向こう3ヶ月の降水量は西日本太平洋側と沖縄・奄美では平年並みか少ない予想です。シベリア高気圧や移動性高気圧により暖かく湿った空気が南から流れ込みにくくなるため、雨が少なくなる予想です。

2.専門版

熱帯

SSTはインド洋〜太平洋西部で高く、太平洋中部〜東部で低い予想。ラニーニャは冬の間に終わると予測されているが、春にかけてもこの傾向が残ると考えられる。

SST（３ヶ月）

このため、対流活動は期間を通してインド洋〜太平洋西部で活発、太平洋中部〜東部で不活発の予測。

200hPa速度ポテンシャル（３ヶ月）

上層

熱帯の対流活動に対応し、200hPa流線関数はユーラシア大陸南部で高気圧性循環偏差、太平洋熱帯域中部〜東部は低気圧性循環偏差となる。その北側の北太平洋中部は高気圧性循環偏差となっており、日本付近は相対的な低気圧性循環偏差となる。大陸南部の北偏からの亜熱帯沿いの波束伝播もあるとみられ、亜熱帯ジェットが日本付近で南偏する傾向。

200hPa流線関数（３ヶ月）

中層

上層ジェットにも対応し、500hPa高度は北太平洋中部には明瞭な正偏差域があり、北米北部は負偏差、南部に正偏差という波列がみられ、負のPNAパターンが見られる。北太平洋中部の正偏差域が北日本にもかかり、寒帯ジェットは北偏。寒気が流れ込みにくい。また、ロシア西部には負偏差域があり、シベリアは波束伝播により明瞭なリッジ場。一方、日本の南は負偏差域が広がり、亜熱帯ジェットの南偏に対応しているものと見られる。

500hPa高度（３ヶ月）

2月は西〜東日本にも負偏差域がかかり、西回りで寒気が流れ込みやすい傾向。

下層

熱帯の対流活発に対応して、インド洋〜インドネシア付近で低気圧性循環偏差となり、南西諸島中心に北東風偏差となるため、南からの暖湿気が入りにくい。また上空の顕著なリッジに対応して、北太平洋中部には高気圧性循環偏差が見られる。

850hPa流線関数（３ヶ月）

その高気圧性循環偏差が影響し、海面気圧も正偏差域が広がり、アリューシャン低気圧は弱い。このため北日本は冬型になりにくい。また、シベリア付近のリッジの影響で、シベリア付近は正偏差で、高気圧は強く、華南付近にも正偏差極大が見られることから、南西諸島付近に寒気が特に流れ込みやすいと見られる。

海面気圧（３ヶ月）

850hPa気温でみても、南西諸島〜西日本は負偏差で低温傾向、北日本は北海道付近を中心に正偏差域となる。北暖西冷傾向となりそうだ。

850hPa気温（３ヶ月）