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1か月予報(9/24~10/23)

9月22日(木)発表の1か月予報です。
10月も残暑が厳しく、雨は多くなりそうです。

1.一般向け

残暑まだ続く

向こう1か月の気温は、北~西日本で高く、沖縄・奄美で平年並みか高いでしょう。日本の東側で高気圧が強く、南から暖気が流れ込みやすいため全国的に高温傾向です。残暑がまだ厳しく、紅葉が遅れるなどの影響も出てきそうです。農作物の管理にもお気を付けください。

雨多い

向こう1か月の降水量は東日本太平洋側で平年並みか多く、その他はほぼ平年並みです。台風の接近も影響して、東海や関東では雨の量が多くなるでしょう。また、その他の地域も南から湿った空気が流れ込みやすいため、どちらかと言えば多雨傾向です。北海道は移動性高気圧に覆われやすいため、雨は少なめです。太平洋高気圧の勢力が平年よりも強いことから、10月でもまだ日本接近の台風がやってくる可能性があり、そうなると多雨となる可能性があります。

2.専門版

熱帯

200hPa速度ポテンシャル(1か月)

熱帯の対流活動は、負のIODとラニーニャの影響で、インド洋~インドネシア付近で活発。MJOの影響も加わり、特に2週目以降でより活発となる。一方、日付変更線以東で不活発。

上層

200hPa流線関数(1か月)

200hPa流線関数は、熱帯の対流活動に対応して、ユーラシア大陸上で高気圧性循環偏差。日本付近も寒帯前線ジェット沿いの波束伝播により、北日本中心に高気圧性循環偏差。日本の南は低気圧性循環偏差となっている。

中層

500hPa高度(1か月)

寒帯ジェット沿いの波束伝播により、500hPa高度は日本付近~日本の東にかけて正偏差。その西側がトラフとなるため、西谷傾向。また、上層循環に対応して、日本の南東海上は負偏差となっており、サブハイの位置は北偏。

下層

850hPa流線関数(1か月)

熱帯の対流活動に対応して、850hPa流線関数は、太平洋熱帯域は赤道対の高気圧性循環偏差。北への波列で北太平洋では強い高気圧性循環偏差。上層の高気圧性循環偏差も寄与している。このため、日本には南からの湿りが入りやすく、多雨傾向。

海面気圧(1か月)

海面気圧は日本付近は正偏差で、北日本で特に偏差が大きい。下層循環に対応しているものと思われる。サブハイの北偏に対応して、日本の南東海上では負偏差。ミッドパシフィックトラフから切り離される寒冷渦の影響もあり、この海域では熱帯擾乱の発生が増える可能性がある。

850hPa気温(1か月)

850hPa気温は、南からの暖気流入により日本付近で正偏差。層厚が大きい北日本でその偏差が大きい。沖縄・奄美の偏差が小さいのは周辺海域が台風によるSST低下も要因として考えられる。SSTは上昇すると予想されるため、高温よりで考える。


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