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1ヶ月予報(8/27〜9/26)

8月25日発表の1ヶ月予報です。
気温は高く、雨は多いでしょう。

1.一般向け

残暑厳しい

向こう1ヶ月の気温は西日本と沖縄・奄美は平年より高く、北〜東日本は平年並みか高い予想です。南から暖かい空気が流れ込みやすく、全国的に高温傾向です。特に9月半ばからは非常に暖かな空気が流れ込むため、季節の進みはかなりゆっくりでしょう。残暑が厳しくなります。

大雨注意

向こう1ヶ月の降水量は全国的に平年並みか多い予想です。高気圧の縁を回る湿った空気が流れ込みやすく、平年と比べて雨の日が多くなり、雨量も多くなるでしょう。秋雨前線の停滞や台風の影響を受けることもあり、大雨に注意が必要です。

2.専門向け

熱帯

200hPa速度ポテンシャル(1ヶ月)

ラニーニャ現象の影響で、太平洋赤道域は中部〜東部で対流不活発。また負のIODの影響でインド洋は東部を中心に活発の予測。また、アフリカ付近も活発。

上層

200hPa流線関数(1ヶ月)

アフリカの対流活発に対応して、200hPa流線関数はヨーロッパ付近で高気圧性循環偏差。亜熱帯沿いの波束伝播により、中国付近で低気圧性循環偏差、日本の東で高気圧性循環偏差となっており、西谷傾向。また、太平洋中部〜東部の対流不活発に対応して、低気圧性循環偏差がみられ、UCLの西進により、太平洋西部では対流活発になる可能性もあることに留意。

中層

500hPa高度(1ヶ月)

500hPa高度も、日本の西にトラフ、東にはリッジがみられ、西谷傾向が見られる。日本付近も正偏差で太平洋高気圧の張り出しはやや強い。

下層

850hPa流線関数(1ヶ月)

850hPa流線関数は500hPaリッジに対応して、日本の東で高気圧性循環偏差が強く、日本には南東からの湿りが入りやすい。南西諸島付近は相対的な低気圧性循環偏差となっていて、暖湿流の強化に一役買っているとみられる。

海面気圧(1ヶ月)

下層循環に対応して、海面気圧は南西諸島〜九州で負偏差、日本の東で正偏差。南西諸島から日本の東にかけて気圧の谷が予測されており、秋雨前線帯に対応しているとみられる。南東からの湿りにより前線活動が強化され、多雨傾向になるとみられる。また、南西諸島付近の気圧の谷付近で熱帯擾乱が発生しやすくなる可能性もある。

850hPa気温(1ヶ月)

日本付近の850hPa気温は正偏差で全国的に高温傾向。南東からの暖気流入に対応している。ただし、前線帯北側には東西に伸びる負偏差域が見られ、前線位置によっては北日本の高温偏差は相殺される可能性がある。

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