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「窓辺の猫」第三十八回 猫とゼロ距離問題

どうも猫の敷布団です。
座布団からとうとう敷布団になりました。

どいてなどやるものか!

最近二匹の猫たちがどれだけ私とゼロ距離になれるか競ってきます。

これが恐怖です。
だってどうやら、2月の中旬あたりから花粉症の季節なのです。

私がソファに座ると膝に乗ってくる三毛のセミ猫。
セミ猫は複数のアレルギー持ちの疑惑があります。
そのセミ猫が膝に乗るたびに撫でてほしくて挨拶に鼻を私の口元に近づけてくるのです。

クシュン。
気をつけていたのですが、やられました。セミ猫の鼻水が私の顔にかかり、猫が心配やら、自分の体調も心配やらで慌てふためくのですが、セミ猫は自分の鼻水を拭いてくれと膝からおりません。もちろん鼻水は拭いてあげたいですが、拭くものをとってこないと。
季節の変わり目に体調を崩す猫なので、この時期が一番人間にくっついていたいようです。

空調はだいぶ気を遣っているつもりです。
一方でセミ猫は冷たい窓ガラスの前に座って長時間外を眺めたがります。
縁側を網戸にすると必ず近くにいたがり、寒いからどかそうと持ち上げたら、裏拳で柔らかい拒絶。
宥めようと撫でたら日光の中に黄色いものが猫全体に散りばめられており、それが空中に舞って光りました。

小さな小さな黄色い粒々。
黄砂?
いえ、たぶん、花粉でしょう。
我が家の猫、花粉アレルギーかもしれません。
猫の健康手帳をつけていて、見返してみたら、昨年の3月に抗生物質のお世話になっていました。
この手帳は一昨年の後半にはじめたと思うので前の年は定かではありませんが、春の不調をずるずる引きずり、梅雨時期に悪化。
晩秋にまた具合を悪くしているのが、例年のようです。

わたしの体調不良の時期と似てます。
私は猫だったのか?

うとうと。

冗談はさておき、後輩のトンボ猫も時折クシュンクシュンと小さくくしゃみしています。
こちらは、鼻水飛ばしたり、目ヤニがひどいことはなく、花粉で鼻がむずむずするのかもしれないと気づきました。

激安のロボット掃除機を毎日かけるようにして、猫が通る場所には雑巾がけするようにしました。
しかし、縁側はマットなのです。
もとよりそんなに綺麗好きでなく、物が多い家です。
高齢の家族には減らせないものも多く、何なら私もそうです。
それでも自分の服を燃えるゴミ袋いっぱいに捨てました。
猫のものも一式洗ったり、捨てたり。
しかし、洗った日はそれでよくても花粉は毎日飛んできます。

セミ猫はたまのドライブで食欲が増して体調がよくなるほどお出かけ好きです。
インドアなトンボ猫は幸い黄色い粉まみれになった事はないようです。窓辺にあまりいないので。それでもセミ猫に感化されて、我が家に来たばかりの頃よりだいぶ窓の近くにいるようになりました。

トイレの始末の丁寧さは先輩譲りで、スコップに飽きたらず、ブツに新聞を引きずってきてかぶせるようになりました。
大して困りませんが、神経質過ぎて心配です。

さらにこのトンボ猫は盗み食いの常習猫で、隙あらば食べ物を盗もうとし、時に戸棚の留め金も破壊しました。
扉が倒れて下敷きにならずに幸いです。

その粘着も極まって最近は私が横になると私の心臓部の上に寝ます。ゴロゴロ言って鼻息が私の鼻にかかります。どかそうとすると私の口をペロペロ舐めるのです。

私が日本猿と犬が出てくるpookiesというYouTubeチャンネルを見過ぎたせいでしょうか。
テレビをよく見る我が家の猫たちは、どうやらその動画に出てくる動物の行動を真似します。
おさるさんがやたら人間にくっつき、人間が猿にキスを迫って拒絶されるのがお決まりのパターンなんですよね。
一時セミ猫はゴローンと言ったら、ゴローンと腹を出してくれましたが、これはおそらくpookies動画で覚えた事です。
キスはどっちの猫が先に覚えたか知りませんが、とにかく最近口を人間の口にくっつけようとしてきます。
猫同士も鼻先ではなく、口を近づけているのを一度目撃しました。
可愛いですが、衛生上の問題があります。
何より花粉症の季節で人間の私もクシュンクシュンやってます。
風邪引いたら、私が猫に移しそうです。

妥協案として、猫の寝る場所をダンボールや籠で増設しています。
それでも、しばらくはこの猫たちのキスブームは止みそうにありません。

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