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【連載小説】日本の花嫁 序

はじめに

これは吉川英治の小説「牢獄の花嫁」に影響受けた物語である。影響受けたと言うより、まさにそのものを目指して書いたと言っていい。子供の頃は商業作家になりたいと思っていたが、何の役にも立たなければかえって他人の真似事なども自由にして良いと気づき快い気分である。
かの小説を子供の時に読んでから、ぜひ映像化してほしいというのが念願であった。自分自身にその力は無いのだが、また現代風に自分で再現できないかと考えた。もちろんかの文豪に対する冒涜ではないか、お前は何者かと言われたら返す言葉もない。
しかし、あれだけの名作でありながら映像化しようとしない世間のほうも悪いのだ。
主人公の親としての性と言うものは、子を持たぬ私が一生理解し得ない境地と言うのは多少の無念はある。しかしながら、実母が69歳と言う60代最後の年を今年過ごしていると気づいて、全くかの主人公の心境は我が母親に仮託すれば良いのではないかと他力本願なことを思いつくに至った。私自身不肖のみであれば、それに振り回される親心と言うものも多少は想像がつかないこともない。
かの小説を読み返す事はしないが、その新鮮さを忘れんが為、2度ほどしか読んでいない小説の大体のあらすじをたどってみたいと思う。
私は子供の頃から憧れを持ちながら、1つ小説を書き上げると言うことができなかったのであって、これも途中で投げ出す可能性が高い。それでも自分の目に触れるように残しておこうと思う。紙であれば開くこともなく捨てることもあるが、いつか人の目に触れるかもしれないと言う恐怖から、ネットに残せば読み返して続きを書こうと言う気持ちが万が一起こるかもしれないと思うのだ。

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