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嚥下障害の母に捧げる懐石風お品書き

※病気の話が含まれますので、苦手な方は読まないで下さい。

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プチプチ。プチプチ。
ここ3日イライラしないように、梱包材のプチプチをつぶしています。
プチプチ。プチプチ。
いえ、そんな話はどうでもいいです。

私は胃腸が弱く、母は舌を3分の2切除して胸の肉を移植しています。
食べなければいいというわけにはいきません。
常に食べられるものを探し、食べられるタイミングを見計らう人生です。

私は消化に良いもの、母は柔らかいかパリパリかみ砕きやすく口の中に引っ付かないものを食べたがります。

母は胃婁をしていて栄養剤も飲んでいます。それでも154cm38キロ。
栄養が足りないので、他の食べ物も食べた方がいいので、いつもはトーストをカリカリに焼いて何か塗って食べるか、コストコのバケツ一杯のポテトフライをバリバリ食べています。カリウムの摂りすぎにならないよう注意が必要です。

母にいろんなものを食べてみた方がいいと言っているのですが、喉がつまりやすいのでなかなか気が乗らないようです。

そんな母にたまにはたくさんの種類のものを食べてもらおうとメニューを考えてみました。

お品書き


前菜   ブロッコリーと蕪と紫キャベツのパスタ

蓋物   呉汁(大根、人参、揚げ豆腐) 具なし茶碗蒸し

刺身   サーモン ワインゼリーと柚子大根と塩とオリーブオイル

蒸物   さつまいもと鶏肉の蒸し煮

台の物  ベーコンポテトバスク

凌ぎ   おかゆ

デザート コーヒーゼリーにバナナとホイップを添えて

こんな感じです。

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ブロッコリーとかぶと紫キャベツパスタ

母は麺を数本なら食べられます。茹でたブロッコリーと紫、キャベツとカブを炒め、母はキャベツを食べるのが難しいので、ブロッコリーと蕪だけ器に盛りました。蕪と麺は紫キャベツの色に染まっています。

呉汁

私は知識浅薄にして知らなかったのですが、呉汁というのは昔ながらの料理であるようです。呉というのは、大豆をすりつぶしたものです。その呉を味噌汁に加えたものが呉汁です。
野菜をふんだんに使うそうですが、大根と人参と牛蒡と揚げ豆腐にとどめました。母は牛蒡が飲み込めませんので、牛蒡を除いてよそいました。消化を考えてやめましたが、上に小葱を散らすと色合いが綺麗になります。

近所の方にいただいた呉

茶碗蒸し

ちょっとゆるかったです。電子レンジで作るのもそれはそれで難しいですよね。もっと平たい皿なら火が通りやすかったと思います。見た目を考えて普通の茶碗蒸しの器にしたら、電子レンジでは火の通り加減が難しく失敗しました。

サーモンのお刺身

本当は赤ワインのジュレになるはずだったのです。ゼラチンを入れ過ぎて固くなってしまいました。

さつまいもと鶏肉蒸し焼き

電気圧力鍋を使いました。もう少し肉をふっくらしたかったです。電気圧力鍋の使い方に工夫が必要だと感じました。醤油、砂糖、みりんで味付けしています。

ベーコンポテトバスク

ベーコンとポテトのサラダが余っているから作ろうと思っていたのに、前日に生地を作って寝かせて、焼くのを忘れていました。
お盆におく時になんだかスカスカな気がしたんです。お茶のせるスペースがあるなと。
慌てて夕飯用に焼きました。なぜこの懐石を思いついたのか、動機がどこかに飛んでいってしまっていたのですね。
パイ生地の作り方を忘れてしまい、クッキー生地のバスクになってしまいました。しかも粉々。
見た目は全然懐石ではありません。しかし、皿や盛り付けにこだわればそこそこの見た目になる気がします。焼き魚も欲しかったですね。焼き魚があると、いかにも日本の食卓になる気がします。

失敗したせいでしょうか。普通のポテトサラダの方が食べやすいです。水分が抜けてベタベタしました。口の中にくっつきます。

おかゆ

水の量を失敗してしまったようです。のりのようになってしまいました。

コーヒーゼリー

こちらはゼラチンが少なすぎて、ゆるい感じになってしまいました。
しかし、コーヒーのジュレというのも使い勝手が悪いので、そのままゼリーとして食べました。
インスタントコーヒーを使ったのですが、ちょっと苦かったですね。やはりドリップコーヒーの方がおいしいと思います。

一番食べやすかったもの食べにくかったもの

残った分は翌日のごはんになりました。外が吹雪いている日に体も痛むのによく寝て、昼からほとんど前日に下準備していたもので、ご飯を作って、夕方近くになってからパイを焼いて、翌日は通院日だったので、帰ってから上記の作り置きのご飯を食べました。
悪くない数日の過ごし方だったと思います。
一日にいっぺんにやろうとせずに、少しずつ準備しておくことが大事ですね。

一番食べにくいと言われたのはさつまいもでした。芋類はそのまま蒸しても食べにくいと母が以前言っていたのを忘れていました。
ひとかけら呉汁の牛蒡を食べてみたらしく、歯がある母には牛蒡の方が飲み込みやすいということです。

一番食べやすかったのはサーモンと言われました。以前から火を通した魚より刺身の方が飲み込みやすいと母は言っています。さらに飲み込みやすいようにオリーブオイルをかけたのもよかったようです。

職場の寮生活の父がかえってきた日に母が作ったもつ鍋。紫キャベツが入っているだけで闇鍋に。母は料理が好きなので自分は食べられなくても父が帰ってきた時は料理をします。野菜をたくさん使って料理をするのが好きです。

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