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中国映画2本見た

「ムーラン」

ディズニー映画の「ムーラン」とは全く違いました。
とにかく血が飛び散る。時代が中国春秋時代なので、戦ってばかりなのはおかしくはないのですが、とにかく戦争にまい進して、人間的葛藤をする暇もないという感じでした。
唯一ムーランが舞を舞ったシーンが女性らしい感じ。
あとは女性だろうが男性だろうが、もともと乱暴な性格だった人間が戦争によって勝利への執念を燃やしていくという話に思えました。

中国、南北朝時代。男勝りで勝気な女性、ホア・ムーランが暮らしている魏の国。その地は、貪欲で残忍な柔然軍の侵攻に脅かされていた。魏の将軍は、国を守るため、ついに徴兵令を下す。これにより、高齢で病弱なムーランの父、ホア・フーが出征を余儀なくされる。父が戦場に赴くことを心配したムーランは、家族には告げず、父のかわりに男装の戦士として従軍するのだった。鎧に身を包んだ勇敢な兵士として戦場を駆けるムーラン。やがて、何万もの敵国の兵による容赦ない攻撃に耐えきれず、一人、また一人と仲間を失い、壊滅的な状態に追い詰められていく。父の代わりに出征を決意したムーランだったが、心には、国で待つ民の平穏と国を守るという強い信念が芽生えていた。たとえ一人になっても、命を賭けて戦う。

AmazonPrimeより

続きもののようで、仲間が一人ずつ死んでいくというところで終わっています。

「サンザシの樹の下で」

1970年代の中国を舞台にしたお話です。あらすじは、以下のような感じです。
父親が思想を咎められ?労働所送りになった静秋の家は母親が教師であるものの貧しい暮らしを強いられていた。静秋はホームステイ先で地質調査隊の一員として訪れていた共産党幹部の家柄で育ちのいい好青年の孫健新と出会って惹かれあう。母親に教師になるよう求められている静秋は、教師になるまで過ちのない生活を求められるが、教師として働き始めても貧しさから他の労働も強いられ、その窮状をたびたび孫に助けられる。しかし、母親は二人の交際を認めない。数年は会わないよう二人に言い含める。家柄が釣り合わないというのもあったようだ。そんな中、孫が白血病に倒れたと聞きつけた、静秋は見舞いに駆け付けるが、その後孫は姿を消し、母親にも再度会いに行ってはいけないと言い含められる。
それでも、孫の行方が気がかりで探し続けていた、静秋に残酷な知らせが届く。駆け付けた先には、臨終間際の孫がいた。周囲に請われるまま孫に呼びかけるが、孫は虚空を見つめ、こと切れるまで静秋の姿をとらえられているかわからなかった。
その後、二人が出会った村はダムに沈んだが、静秋は村をたびたび訪れた。サンザシの樹は抗日戦争で亡くなった戦士の血で赤く染まっているといわれたが、ダム湖のサンザシの樹は白い花を咲かせていた。

文化大革命がどの辺にあるのか、よくわかりませんでした。驚いたのは、1970年の中国の暮らしの質素さ。病院など設備がおんぼろで、裕福な家柄の息子さんが入院しているんじゃないですか?と違和感を覚えたほどです。それが妙にリアルというか、当時の中国の国内事情を突き付けられるようで切ないものがありました。先日AmazonPrimeで見た「薬の神じゃない」という映画は1990年代の中国都市ですら抗がん剤が高価で富裕層以外に治療を受けられず、癌の死亡率が高かったというお話でした。
政府の国民に対する弾圧はいまだに強いようですが、それにしても、ここ20年で中国の社会も昔よりはずいぶん暮らしやすくなったのでしょうね。
まさか50年経っても変わらないということはないでしょう。
あるいは、日本も50年経っても変わらない悲しい現実というものあるのかもしれません。

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