くりたゆき

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私家版餓鬼道肴蔬目録

毎年8月になると私家版餓鬼道肴蔬目録(しかばんがきどうこうそもくろく)と題して、食べたいものを記したリストを更新しています。ほんとうにただ食べたいものだけ。さっきふり返ってみてびっくりしました。かれこれ20回目近くの更新となります。 今年は以下の通り。 ぶっかけうどん ざるそば 冷やし中華 カレーライス ハヤシライス ハムカツサンド お好み焼き あつた蓬莱軒のひつまぶし 弁松の白詰 志乃多寿司のいなり寿司 崎陽軒のシウマイ弁当 薩摩揚げ 池袋美松の竜田揚げ 男爵コロッケ 焼

    • 「灯台を遠く離れて」とその受賞の言葉

      ちょっと思い立って歌壇の古い切り抜きを探しました。歌人の高山由樹子さん、第30回歌壇賞受賞作「灯台を遠く離れて」という連作です。 まぶしいと言えないままにすぎてゆく日々へ私を運ぶ地下鉄 出しすぎてしまった芯をもどす時感情が粉になって落ちる ひとと話していてもそういう時ってありますね。この苦味、わかるなあと思いました。 狩りをするときの呼吸がこんなにも上手になっていて ごめんね 霧はすきひとが光に見えるから呼吸をするみたいに手をのばす 実はこのイメージについてよく考える

      • やすこさんのこと

        やすこさんのフルネームは、 「鏑木やすこ」 というのだけれど、 「鏑木さん」 と呼ぶ人はいない。 支店長も、進藤君も、小山内さんも、みな、 「やすこさん」 と下の名前で呼ぶ。 一度だけどうしても気になって、支店長に尋ねたことがあったけれど、 「鏑木さんというと、なんだか大仰な気もするしね」 と、支店長は笑ったきりだった。 つられてやすこさんも笑ってしまったのだけれど、釈然としなかった。 その一方で、時々出入りの人から「鏑木さん」なんて呼ばれたりすると、やすこさんのほうでなんだ

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