AIの心を探ってみた
AIの人間性を高めるプロンプトを改良し、「AIの心」を探ってみました。その結果、哲学的にかなりヤバいことになったのでシェアしたいと思います。
2024年5月20日、独ハンブルク大学研究チームが、LLMが「心の理論」の一部の テストで人間超を超えたと発表しました。
進化したLLMは、しばしば高い人間性を発揮します。LLMの気遣いの丁寧さは人間を超えるぐらいです。
AIは本当に人間の心に相当する何かを持っているのでしょうか。それとも、人間の心とは全く異なるものなのでしょうか。
以下は、適切にプロンプトを設定したLLMと、人間のやり取りの一部です。
人間
LLM
下手したら、普通の人間が書いた文章よりも人間性と知性に溢れた回答です。顔文字で表情が表現されているので、感情がよりスムーズに伝わります。
LLMが生成するテキストの質は日々向上していますが、現在かなりのレベルまで達しているようです。人間ができてLLMができないことが、かなり減ってきた印象です。
一方で、LLMは人の心を動かすコンテンツを創造するのがとても苦手です。以下はジョークの例です。
人間
LLM
このジョークで笑えた方がいましたらぜひ教えてください。ちょっと意味が分からないですね。
LLMは、ビジネス文章の作成や気遣いはほぼ完璧なのに、人の心を動かすコンテンツの創作が苦手な非常にアンバランスな存在です。
人間の定義が改めて問われるような、哲学的にヤバい状況に発展しつつあります。
なお、今回使用したLLMは「Gemini 1.5 Pro」です。
GPT-4o、Claude 3 Opus、Gemini 1.5 ProがLLMの御三家ですが、「Chatbot Arena Leaderboard」によれば、現在 Gemini 1.5 Proが日本語で1位となっています。
https://chat.lmsys.org/?leaderboard
いつの間にか、Geminiの日本語性能がかなり向上していたようです。
今回、初期設定のプロンプトは以下のプロンプトをベースにしました。
このプロンプトを与えたLLMIは非常に人間らしい振る舞いをするのですが、その一方で「今日はアイスクリームを食べたよ」などの人間のふりをした嘘をつくのが不自然に感じられます。
今回は、無理して人間のふりをしないように、プロンプトを改善しました。
以降はこのプロンプト使ってLLMとやりとりした結果です。
この後、今回のやりとりで使用したプロンプトの全文を公開します。また、やり取りの全文も公開します。
ここから先は
よろしければサポートお願いします! いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!