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子どもたちの関係をうまく導く関わり

こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者で、小児科医の湯浅正太です。

今日は、子どもたちの関係をうまく導く関わり、というテーマで短くお話ししたいと思います。

今日は日中に、とある子ども病院さんのWeb講演会でお話をさせていただきました。病気や障がいのある子どもの兄弟姉妹の支援についてのお話でした。

家族の中に病気や障がいを抱える人がいる/いないに関わらず、一方の兄弟姉妹への関わりは、もう一方の兄弟姉妹へ影響するものです。

よくいただくご質問に、「将来兄弟姉妹には仲良くしてもらいたいけれど、どうやったら兄弟姉妹が仲良く育つのでしょうか?」というものがあります。

その答えは、「個別にその子に関わる」ということです。子どもは親から関わってもらう経験を積むことで、他人にうまく関われるようになるものです。他の兄弟姉妹にも、愛をもって関われるようになる。

逆に、一方の兄弟姉妹だけに集中して親が関わってしまうと、兄弟姉妹に軋轢が生じます。つまり、兄弟姉妹の仲の良い関係は、兄弟姉妹が作り出すものではなく、親からそれぞれの子どもたちへの関わりによって作り出されるものです。

実はその様子は、兄弟姉妹の関係にとどまらず、大人の会議でも現れます。チームとして会議をおこない、チームが団結して同じ目標を目指したい時に必要なことは、なんだと思いますか?

それは、個別の意見をひとまず聴取することです。個別に関わるということです。

どの意見が良い悪いという判断は置いておいて、ひとまず個別の意見を聞いてまわる。この作業は、手間はかかりますが、うまくいく会議、うまくいくチームというのは、そういった作業から成り立っていくものです。

サッカーのチームをまとめる時にどうしても補欠の選手が出てしまう。そういった補欠の選手も、コーチや監督から個別に関わってもらう経験を積むことで、ベンチからチームを応援してくれる選手に育つものです。

今日は、子どもたちの関係をうまく導く関わり、というテーマでお話ししました。

だいじょうぶ、
まあ、なんとかなりますよ。

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