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トラブルの裏にある心

こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者で、小児科医のしょーたです。

今日は「トラブルの裏にある心」というテーマで短くお話ししたいと思います。

あなたは、イライラしたことはありますか?人間ですから、誰にでもイライラしたことはあると思います。でも、イライラしやすい人と、ある程度和やかな人といますよね。その違いって何なんでしょうか?

例えば、会社に入社した頃には、すべて新しい仕事ばかりです。物の場所から、1日の流れから、何もかもが初めてのものばかりです。あっという間に1日が終わって、家に帰れば「ふう〜」っとため息をつくこともあるかもしれません。そんな風に心の余裕がなくて、周りを見る余裕がないからこそ、気疲れしてしまうということです。

そんな時には、仕事中にちょっとしたことでイライラしてしまったりするものです。イライラした様子を気にされて、「大丈夫?疲れていない?」なんて声をかけられたり。そんな新入社員が多いものです。

そんな風に、イライラする背景には、心の余裕がない状態が潜んでいるものです。上司でも部下でも、心の余裕がない人はトラブルを多く抱えているものです。

イライラしている人は、仕事の効率も良くはないかもしれません。仕事のレポートを長い時間かけて書く。遅くまで残って仕事をする。時間をかけた方がいい仕事ができるかというと、そういうものでもないものです。短時間集中してスパッと仕事を終わらす。その方がレポートの質も、仕事の質もいいかもしれません。むしろ、心の余裕を生み出すためにも、そうしたいところです。

子どもも同じです。日常生活でトラブルを抱えている子どもは、心の余裕がなくなっていることが少なくありません。でも、その子自身が悪いというよりも、周りの関わり方をちょっと工夫するだけで、その心には余裕が生まれるものです。

例えば、ちょっと周りの状況を説明してあげる。ちょっと手を握ってあげる。ちょっと手伝ってあげる。そんなちょっとした関わりで、子どもの心には余裕が生まれるものです。すると、「アレ?今日はイライラしないのね」なんてこともあるものです。

今日は「トラブルの裏にある心」というテーマでお話ししました。

だいじょうぶ。
まあ、なんとかなりますよ。

湯浅正太
小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医。一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて:https://yukurite.jp/)代表理事。イーズファミリークリニック本八幡 院長。作家。著書に『みんなとおなじくできないよ』(日本図書センター)、『ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ』(メジカルビュー社)がある。

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