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年に一度・本気のクロスカントリー走

毎年のように遊びに行っている小さなお祭り。綱引きのように来場者が参加できる種目が幾つか行われる中に、クロスカントリー走があります。会場の周りをぐるっと走る1キロちょっとのランですが、クロスカントリーと銘打たれているだけにただのコースではありません。未舗装路があるのはもちろん、起伏のある周囲の地形を生かし、全速で駆け降りるのがこわいほどの急な下りと、毎年足が止まって歩いてしまう険しい上り(毎年、スリップする人も出ます)が大きなポイントになります。

今回は、スタート後のペースがゆっくり目でした。スピードのない自分はスプリント勝負になると話にならないので、早めにペースを上げておこうと前の方に出ていったら、先頭を走ることになりました。とは言っても2分ほどでしょうか。10代の若者数人にあっさり抜かれ、もう付いていくことができませんでした。

最後に待ち構えるのが、急な上りの山道。今年も走り続けることができず、途中から歩いてしまいました。私を抜いていった若者たちは、別の重力圏にいるのかと思うほど、この上りもスイスイと進んでいきます。あの軽やかさ、昔は自分も持っていたのでしょうか…。あまりそうは思えませんが、私もどうにかそれ以上は順位を落とさずゴールにたどり着き、入賞することができました。

このお祭りで行われるクロスカントリー走は、私にとって、年で一番運動強度の高いランニングです。毎年疲れ果てますが、数十キロのトレイルランとはまた違う楽しさがあります。

クロスカントリー走というのは、山道に限らず、グラウンドや舗装路ではない芝生や公園、丘陵地帯や海辺など自然の中を走ることを広く指しているのだと思います。私はこれが大好きです。普段のランニングでも、そういう場所まで行けるときは必ずと言っていいほどそうしています。この楽しさをもっと早く、できれば子どもの頃から知りたかったな、と思います。

日本でクロスカントリーと聞くとスキーのことを思い浮かべる人が多いと思いますが、アメリカでは、ランニングのクロスカントリーがほとんどの高校や大学で部活として行われているそうです。

なんと羨ましい。昔も今も、私は運動場などのトラックを走ることにはあまり興味がないのですが、自分が通った高校や大学に「クロスカントリー部」というのがあれば、入っていたかもしれません。そうすれば今はもっと足が速くなれていたかも、なんてことを今さら妄想しても仕方ないので、これから存分にクロスカントリーを楽しんでいこうと思います。

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