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洗車しなきゃと成田美名子

運転席の扉を開けようとする度に、

洗車しなきゃ

関東では春一番が吹き、かなり車が汚れましたので洗車したい今日この頃とか時候の挨拶にして先生に手紙書こう

ハガキ、浅野みどりさんの「winter gifts」って箔押ししてあるやつカバンに入れっぱなしの、あれ使うんか

春っぽいハガキ欲しいな、いや山とあるやんけポストカード、引き出しに

まで脳内で一巡し、発進しているという今日この頃ですが、先生お元気ですか。このマクラ長すぎてハガキ一枚終わる。

先生というのは私の中学時代の塾の恩師だ。現在は遠方で学校の先生をしておられるのを、持ち前の検索能力で見つけ出し、去年何度かお手紙を交換させて頂いたが、年末から仕事が増えて(どうでもいいが収入はあまり増えていない)カフェで手紙を書くといった優雅な時間が全く取れなかった。漫画を読むのも必死ですた。

中学生の頃通っていたその塾はイトヨの近くで、中の書店で漫画を買い、マックで食べながら読みした後塾に行くなどしていた。我ながら最高だな。当時ハマっていた漫画の一つが、成田美名子の『ALEXANDRITE』だった。

主人公はアメリカの大学生で、印象的だったのは、日本人の留学生が日本の教育制度、というより文化でしょうか、夏休みの宿題と受験に触れるシーンだ。アメリカでは宿題なしで2、3ヶ月の夏休みがあり、入試より卒業試験のほうが難しいよ、と教えてもらうのだ。

受験勉強という勉強や、夏休みの最後の日に片付ける夏休みの宿題(私はそういう人間です)に、それなりに疑問を感じていた私には、とてもとても眩しい漫画だった。息抜きではなかった。漫画がメインだった。

イトヨの書店は白泉社コミックスの成田美名子の並びに前作『CIPHER』があったので、ALEXANDRITEを暗記し尽くした後に購入していくわけですが。

こちらでやはり鮮烈に覚えているのは、主人公の高校生の女の子が、キルトでお金を稼いでいたところ。勉強もスポーツも(野球ってところもカッコよかった)全力で取り組んで、在宅ワークで収入も得ているという…「ベッドカバーが600ドルで売れて今リッチだから、奢っちゃう」とか、言ってみてぇ!と悶えながらチーズバーガーとチョコパイなど喰らう中学生、それが私だ。

話がだいぶ逸れたが、当時カルチャーショックよろしく成田美名子にどハマりしていた私は、その塾の恩師に少女漫画を押し貸ししていたのだな。先生、その節は読んでくださってありがとうございました。

ところで、うちの息子くんが4月からその受験生ってやつになります。オエっ。先生に教えて頂いた『高校への数学』という雑誌、一年分ありますが、全然使いこなせておりません。受験の雰囲気は思い出したくもないけれど、先生がプリントして配ってくださった数学の問題はとても面白かった。彼は近々、友人と塾探しをするそうです。素敵な出会いがあるといいなと思います。ほんとに。

さて…手紙書くか…

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