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グラフィックレコーディングに「絵」は必要か?

※こちらは『グラレコのアドベントカレンダー2020(https://adventar.org/calendars/5989)の記事です』

「絵が苦手だからグラレコできないんですよ」とハードルになり「このグラレコは絵がうまいね!」と注目され、逆に「グラレコに絵はいらないのでは?」などの疑問も耳にする、切っては切り離せない「絵」とグラレコ。さてグラレコにとっての「絵」とどう付き合っていきましょうか。(初心者向けの内容ですが、実践者の方も思い出していただけると嬉しいです)

そもそも「絵」とは

まず「絵」はとても範囲が広いものです。巨匠の絵画も子どものお絵かきもノートの落書きもみんな絵ですね。表現力、画力が「うまい、下手」という言葉に置き換えられることはあっても、絵であることに変わりはありません。それらの共通点は、事柄を言語ではなくビジュアル(視覚情報)で平面上に表現していること。
グラレコの絵で思い浮かぶのはおそらく人物、表情やアイコン、似顔絵などでしょうか。これらももちろん絵ですが、広いビジュアル表現の一部なのです。雑ーーに言うと平面で言語情報じゃないものはすべて視覚情報と思っちゃいましょう。

グラレコの「絵」は何のために描くのか

言うまでもなく、グラレコはアートではありません。アートを自己実現と言う人もいますが、ルールのないアートとグラレコは違います。人に伝わって、役に立ってナンボなのです。そのための手段が絵です。
絵のメリットをあらためて確認すると
・早いこと(描くのも理解するのも)
・イメージが伝わること
・記憶に残りやすいこと

あと、ふわっとしてますが個人的に主張したいのは
・楽しいこと
文字だらけのシーンに絵が添えられるだけでホッとする、言葉にはならないけれどそういった感情の動きも絵の力だと思ってるし思いたい。

イラストだけがビジュアル表現じゃない

先述の「人物、アイコン、似顔絵」などは絵の中でもイラストに近いのではないでしょうか。(イラストレーションは商業ベースの言葉ですが一般に認識されている用途として)どうしてもインパクトが強く、注目されがちです。言うなればアイコンや人物は素材の一つ。ビジュアル表現はもっと幅広いのです。
・矢印やフレーム
・大きく描く、太く描く
・色を塗る、色を変える
これだけでも、情報伝達として差があります。

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こちらは講座で使用しているスライドで、箇条書きにメリハリをつけたもの。絵は目だけしかありませんが情報に動きがあります。

最大の武器は白いキャンバスだ

ドキュメントやスライドアプリが得意なのは文字情報の正確さ、物的な量、整理など。でもいざ上の矢印、太字、囲みなどを描こうとすると…めんどくさくないですか。めんどくさいは敵ですので立ち向かう武器はグラレコのフィールドである白いキャンバスです。どこに描いてもいい。ペンを持ち替えなくていい。そのままイラストを描いても、どんな線でつなげてもいい。
ドキュメントやスライドアプリと差別化するためにも、せっかくキーボードをペンに持ち替えてるんですから、存分に使わないともったいない!というのが本日の主張です。

イメージが誤解を生むこともある

絵のデメリットとして、正確さは文字情報にはかなわないと同時に、イメージの解釈違いが生じることもあります。

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グラレコはリアルタイムでスピーディに描く代わりに完璧ではありません。大切なのはその場所において、解釈違いが許容範囲なのか重大なのか。わからない時は絵にする必要もなく、情報を取り出す時にビジュアル化するかどうかの判断もしておきたいものです。ビジュアルは強い分、危険な因子もあるのです。(ここらへん長いのでまたあらためて)

まとめ

イラストに限らず、ビジュアル表現の豊かさはグラレコのメリット。何のために白紙とペンで向き合ってるのだ?と思うとおのずと活用方法が見えてくると思います。グラレコ実践者誰しもが口にする「うまい絵は必要ない」。目的が違いますからね。逆に、うまい絵はそんなかんたんに描けません。

新規画像開く時ワクワクしませんか?白いキャンバスと仲良くなりましょう。

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