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着るものはその人を現す、だから…

2020年9月22日のNHKプロフェッショナル仕事の流儀は”黒柳徹子との10日間”。40分ほどの番組の中に徹子さんのいろんなエッセンスが凝縮された濃厚で、ファンとしては嬉しい楽しい内容。同時に、身が引き締まる思いがしました…。プロとしてどこまでも徹底して仕事をされている姿が映し出されていたから。

ひとつ嬉しかったこと、「やっぱりそうだったのね?!」と思ったのは、『徹子の部屋』での衣装は、ゲストに合わせていると明言されていたことです。そのことについて、きっとそうなんだろうなと思ったことを半年ほど前にブログに書いていました。

徹子さん曰く、ゲストの方が徹子さんのその日の衣装を見て「自分に合わせてくれたんだ」と気づいたら、そしてもし自分がそのゲストだったら「これは、真剣にお話しなくちゃ、と思うはず」というものでした。私の推測は「ゲストに合わせていらっしゃるのだろうな」というところ止まりでしたが、徹子さんの意図は、衣装をその方に合わせることで、ホステスとしてお迎えしその方に向かい合う徹子さんの真剣さを衣装で表現し、それをお部屋に入って来たゲストの方に瞬時に目で見て理解していただく、ということなんですね? これはもう真剣勝負の域です…。

『徹子の部屋』の衣装は毎回、豪華絢爛なものが多いのですが「私がPTAに行くような格好でいたら面白くないでしょ?」ともおっしゃっていたので、視聴者の期待に応え、楽しませる意図もあるわけです。たまに、PTAファッションほどのフォーマルさではないにしても、徹子さんにしてはシックな(?)装いの時もあって、それはそれでかえって新鮮で素敵。その日のゲストの方に対する徹子さんの想いを勝手に想像したりして楽しいです。

さらに、衣装だけではなくて、徹子さんが事前にゲストについてスタッフとの打ち合わせを通して情報収集しメモを作られている様子も紹介されていました。それは「徹子の部屋」の番組の中で、よく手元のメモをご覧になっているのを見ていたので、あれがそのメモなんだ、と思いました。

また着るものに「それがその人を現すものだから」ともおっしゃっていました。確かにそう、特に、人に見られる職業の方はなおさら。しかも、徹子さんはその圧倒的な個性が絶対的な差別化要因。雑誌のインタビューに応えるシーンでは「自分のメークや着るものは、自分が見せたいイメージに合わせて選びそのように装っている」という主旨のこともおっしゃっていました。このシーンも含め、お打ち合わせやオフタイムのヘアは、見慣れたタマネギヘアではなくて、外はねのボブにシフォンのリボンを大きく結んだガーリーなスタイルでタマネギヘアよりずっと可愛らしいです…。そういう意味で、タマネギヘアはイメージ戦略の一環ともいえるのかなと思います。

私自身、長い会社員生活の中で、服装については大失敗もあれば、コスチュームと位置付けて仕事に有利に活用することを試したり、さらに職場や面接の場で多くの人の服装を密かに観察し続け、そんなこんなの経験を通して、服装はその人を現すものであり、特に仕事においては戦略の一部であると確信しています。(最近は、業界によっては、あるいは業界問わず、仕事における服装はもはやどうでもいい的な意見や議論があるのも承知はしていますが)。

一方で、昨日の番組で紹介された徹子さんのオン・オフの多様でゴージャスなファッションや語られた言葉を通して、私も自分であることをもっと楽しんで、それをもっと表現していきたいなあと改めて感じました。何を着るかとかどんなヘアスタイルをするか、ということだけではなくて、自分がありたい姿を、全人格を、中身と外側を一致させるように表現し、あるいは演出していくというのは、なんとも楽しい作業。そんなことをこの徹子さんの番組を通して改めて思いました。

冒頭のバービー人形のファッショナブルな写真は、すぴーさんのお写真をお借りしました。ありがとうございました!

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