謳う一年

久しぶりに一人カラオケに行った。
とても気持ちよかった。
友達からのメールがきっかけだった。

大学の同級生の中でひときわ目立っている娘がいた。
いつもカラフルなファッションに身をつつみ、
アフロヘアで、体全部で笑う娘。

構内にいると、すぐにわかった。
彼女の周りが明るく照らされて、
光が集まっているようだった。

授業はほとんど一緒だったけど、ずっと声を掛けられずにいた。
友達は気軽に話していたけど、
彼女の存在が崇高すぎて、隣でもじもじしていた。

一年生の3月の授業で、近くの席に座り、初めて話をした。
「渡辺くんと付き合ってるの?」と聞かれた。
同じクラスのひょうきん者。
友達だよ、というと、
「一緒に歩いてたよね?付き合っているのかと思った。」と
驚いた顔をしていた。

その半年後、渡辺くんと付き合い、彼とは8年半の年月を過ごした。
彼女は、やっぱり付き合うと思ったと笑っていた。

彼女とはそれを機に仲良くなり、
大学卒業後も連絡を取り合っている数少ない友人。

いつもやりたいことにチャレンジして、
自分と周り、そして起きた出来事を分析している。
大学では文学を、
卒業後アメリカで服飾を学び、
中南米で日本語教師をし、
帰国後、北海道のペンションオーナーになり、
日本の農村で住み込みで働き、フランス人と結婚。
今一番やりたいことに挑戦し続けている。

前に聞いたことがある。
「死ぬって怖いと思う?」と。
彼女は、いつ死んでも後悔しない、
やり遂げられないことがあっても、
その事について十分考えていると思うから、しない、と。

今日、久しぶりにメールがきた。
大学の展示会に行ってあの頃を思い出したのだそう。

あの頃から憧れていたよと返すと、隣の芝生は青く見えるものだよと。
今も歌い手になるのかと思ってるし、
あなたが好きな歌を聴くといつも思い出すと。
とても嬉しかった。
で、初めて明大前で降りて、カラオケ屋さんに入った。単純。


あの頃より得たものがある。置いてきてしまったものもあるだろうな。
でも、全方向に広がって、豊かになっているはず。

もっと自信を持ったらいい。
ちゃんとやってきたではないか。乗り越えてきたものもたくさんある。

あなたにしかできない事があるよ、必ず。
たくさん笑ってたくさん歌ったらいいよ。

「きっとできるよって背中叩かれたら
超能力だって間違いなしね〜」

いつもありがとうね。

爪カウント:1本のみ。次こそ!

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