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2024本屋大賞 成瀬は天下を取りにいく

読んだ人は思うはず!「これは絶対ドラマ化されるよね」
さて成瀬の役は誰? 合う俳優が思いつかない
私が今の役者に疎いからか(大いにある)
若い(高校生から大学生の役)けれど、キャピキャピ感の全く無い
自分を貫く主人公を演じられるのは誰だろう。


成瀬ガチ勢が増えている。わかる。これはハマる。

作者は滋賀県在住の宮島未奈さん
滋賀県を描写に作者の滋賀愛が感じられる。東京でのシーンで出てくる(続編の成瀬は信じた道を行くより)日本橋の滋賀のアンテナショップには心躍った。
ここでしか買えない滋賀名物の赤蒟蒻を求めて私もよく行くお店だから。

主人公の成瀬は自分の思いや方針、進む道に素直に行動できて・・

って書くと意志の強い猪突猛進、元気はつらつエネルギー強め系主人公のお話に感じるけれど、決してそうではなくて、暑苦しくない系のむしろクールな振る舞い、ただ行動が突拍子もなかったりする、そこがジワリと気になる人物像。そんな成瀬のように生きたい、と思う人が成瀬ガチ勢には多くいるはず。私もその一人。成瀬のように生きたくて、生きられなくて、だから応援側に回っちゃう大人がハマる。

成瀬の滋賀を愛する思いは百貨店閉店に名を刻もうとし、自分の住む最寄駅名でコンビを組んでM-1の予選に行っちゃって、爽やかではないけれど青春小説で、目が離せない成瀬の動向。
そしてそこには島崎がいる。島崎がいるから成瀬が生きる。
なのに熱い友情物語でもない。抜群の距離感で成瀬を見守る島崎。
こんな関係性に憧れる大人がハマる

続編 成瀬は信じた道をいくでは大学生になった成瀬と、要所要所で成瀬と関わる人たちでまたもや面白くなる。けん玉のくだりは大晦日の紅白歌合戦を毎年見ている私にとっては興奮ものだった。

みんなどこかのポイントで読んでいて熱くなるはず。そんな読者とは違って成瀬はいつだってクールなのだけど。
クールだけど 情があり 思いやりがあり 暑苦しくない。
そんな成瀬の次のステージを待っている。(続編早く!!)



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