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私の履歴書②施設職員の仕事って?/働きながら社会福祉士の資格を取得

今回は、児童養護施設の職員時代のお話と、
社会福祉士の資格を取ったこと~大学院入学までのお話をしたいと思います。

とにかく仕事は楽しかった

まず、職員としての仕事は楽しくて仕方ありませんでした。


最初は幼児さんのお部屋を担当しました。
2歳から、小学校低学年くらいまでの子ども達。前にだっこ後ろにおんぶ、おもらし、夜勤、宿直、夜泣き…と体力勝負ではありましたが、子ども達がみんな本当にかわいくて。
保育園や幼稚園の『先生』と子どもの関係とは違う、一緒にご飯を食べて、遊んで、お風呂に入り、寝て…と生活を共にすると、子ども一人ひとりの性格が色々見えてきて。一度に最大13人くらいの自由な子ども達を相手にして、パニック状態の時もありましたが、それぞれの成長が嬉しくて、一緒に遊ぶと楽しくて、抱っこして―と言われると嬉しくて…あっという間に時間が過ぎていきました。

転機は、少し年齢の高い子どもたちの担当になった時。こちらも本当にやりがいがあり、幼児とは異なる、思春期前後の人たちと『話をする』『関係を作る』楽しさ、面白さをかみしめつつ、
少し時間や体力に余裕が出てきたからこその悩みが出てきました。

「私のやり方、これでいいのか?」問題。

基本的にひとりで居室を担当しており、「これでいいのかな…」と対応に迷ったときに、聞く相手がいない。いたとしても、助言を求めても状況をすべてわかってくれているわけではないので、『うーん、そういうことではなくて…』と少しすれ違ってしまったり。

結局は自分で考えるしかないんだけれど、そこに根拠がないことがずっと気にかかっていて。本を読んだりもしてみましたが、子育てって、対人支援って、正解があるわけではないので、結局自分に都合よく解釈してしまっている気がして、いつも自信が持てずにいました。

子どもから学ぶことも多かったけれど、やっぱりもう少し根拠をもって、自信をもって子どもたちと向き合いたい。もっと良い支援が出来るようになりたい。スキルアップ欲求ともいえるのでしょうか。そう思ったときに、「どうすればスキルを磨くことができるのか」、見つけるのに苦労しました。

たとえば、建築関係のおしごとであれば宅建を取るとか、社内に昇進制度があればそれを目指すとか…そういった「わかりやすい目標」が施設職員にはない場合が多い。少なくとも私が働いていた施設にはなかった。

社会福祉士の資格でも取るか

じゃあどうする?
→ 一番わかりやすく、「社会福祉士の資格を取る」ことにしました。

仕事を止めたくはなかったので、通信制の大学に編入学。普段は、PCで動画を見る形で授業を受けていました。授業は、興味深いものと、そうでもないもの(コラ)と様々でした。


これは、内容がどうこうというよりは、私の興味は「児童福祉」にあって、児童のことが学びたかったのですが、どうしても高齢者・障がい分野の話が多いと、一般教養として面白くはあるけれど、仕事に直結するイメージがもちにくかったので、切実に学べないというか…
「スクーリング」という、対面でやる授業についても同様で、ただ、地域福祉とか、そういったものは児童養護とも関係がイメージしやすかったので、興味をもって一生懸命学びました。ただ、社会人がほとんどのスクーリング会場においても、児童養護施設の関係者は自分だけだったので、「児童養護施設とかの児童福祉って、保育の世界でもマイナーだったけど(保育園や幼稚園が大多数)、社会福祉のほうでもマイナーなのね…」と思った覚えはあります。

スクーリングの日は土日が多く、その日は仕事は休みますが、宿直だけは行く、というような日も。日中子どもをほったらかした罪悪感?からなぜかシュークリームとかを買って、(休日出勤で子どもと遊べなかった父親のテンプレート…?)とか思いながら、そそくさと職場に向かったのが思い出深い。

あくまで私の場合ですが、かゆいところに手が届かないというか、本当に学びたいことを学ぶことはできなかった感覚がありました。座学の限界なのかもしれないし、通信の限界なのかもしれない。そもそも私の望む学びは現場にしかないのかも感、というのもありました。

とはいえ、資格は取りました。児童養護施設では、ファミリーソーシャルワーカー(家庭支援専門相談員)という役職があり、家族支援においては社会福祉士の資格があると良い面があります。また、資格があると就ける仕事の幅も広がるので、せっかく勉強したし、国家試験受けました。

社会人の社会福祉資格資格取得率、低いんですが、きちんとコミットすれば現役の学生よりよっぽど取りやすいと思います。なぜなら経験と知識がむすびつくから。どうやって合格したかは別記事で書きたいと思います。

じゃあ大学院ならどうだ!

学ぶ気満々だったのに肩透かしを食らった通信教育。
(※今思うと役に立っていることもたくさんあるし、資格は取れたし、それが今武器の一つになっているし、振り返ればよかったんですが、当時の印象は「思ってたのと違う!」でした)

わりと時間を割いて頑張ったのに、目の前の問題は何も解決せずにそのまま鎮座している。もうこれはだめだ、ちょっとどうしようかな、と思った私は母校に就職相談に行きました。


まだ退職するとも決めきれず、うーん、と迷いながらでしたが、社会福祉の学びより、保育の時の学びのほうが近い気がしたんですよね。保育実習にくる学生を現場職員として指導しているとき、自分が教えているようなことを誰かから教わりたかった。じゃあ、実習指導の仕事に就けば、それを学びながらお給料貰えるんじゃない

いま思うとよくわからない理屈ですが、就職課で「実習指導の仕事がしたいんですよねー」といった話をする。すると、どういう過程があったかは忘れましたが、大学院に行けば?という話に。

働かない、というのは、まったく考えてなかった選択肢で、大学院って理系のイメージしかないくらいだったんですが(実験・白衣のイメージ。笑)でも「大学以上のことを学びたいんだったら確かに大学院だよね」と納得はしました。

わたしの自分でもよくわかっていないニーズを掘り起こしてくれて、「学びたい」というところに焦点を当てて、導いてくれたことに本当に感謝しています。

ここからは早くて、指導教官になってくださいとお願いして、断られて、もう一回お願いして、受験して、受かって、大学院生になりました。

今回は一旦ここまでで。振り返ると脱線して書きたくなることもたくさん出てきました。

①社会福祉士を社会人が一発合格するための話
②社会福祉士を取ったことがその後のキャリアにどう生きたか
③社会福祉士、仕事をしながらどんな風に学んだか
④就職課に行った時の心持ち
⑤大学院入学に向けてやったこと

どんどん長くなるんで別途書いてこの記事に入れ込めるようにしますね。

いろんなこと経験してきたな。振り返れただけでもnote書いて良かったと思います。

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