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こういう医師になりたい...

こんんちは, 内科医, 集中治療医の優子です。

今日はちょっと私自身のことを書いてみたいと思います。
たぶんあまり需要ないけど, ま、いっか😋。
長くなるので, 前半, 後半に分けて書きます。

私が大学を卒業したのは15~20年くらい前(年齢不詳にしたいので, ぼやかす😁)
当時は第一内科, 第二内科など医局といわれるものに入る卒業生が多かったんですが, 私の大学って結構研究色が強くて教授たちの多くは研究者として有名でしたが, 臨床医としてはちょっとみたいな印象をもってました(生意気ですみません)。で、臨床医になるためには大学で研修しちゃだめっしょと一般市中病院で研修をしました。

研修医時代は, 救急や麻酔, そしていろんな内科をまわるローテーション方式で沢山の研修をおこない,研修医終了後もさらにもっとベッドサイドの内科を勉強するぞということで総合内科(簡単に言えばなんでもみる内科)の研修を日本とあとは短期ですが米国で学んできました。

私は内科が大好きです。なかでも, 診断学。。

診断学ってなんぞや。

病気ってやっぱりちゃんとした診断がなければ治らないんですね。その診断っていうのが, そりゃいろんな知識と技術を駆使する必要があるんです。そこを学ぶというのがとても大変でしたが, でも同時にとても楽しいことでした。
ちゃんとした診断がついて, その診断にピンポイントに治療を行う, そして患者さんがよくなっていくというこの流れを作ることってとても大事。

たとえば呼吸困難という症状だと, 原因となる疾患はいろんなものがありますよね。喘息, 心不全, 肺炎, 気胸, 肺塞栓, などなど。いろんな症状のでかたを詳しく確認して, 可能性が高いものを推定するんです。これを鑑別診断といいます。

そして, 実際に体の診察を行います。
診察室への入り方, 表情, そして血圧や, 脈拍, 体温, 呼吸数, そして頭部, 頸部, 胸部, 腹部, 手足, 背中, ….という具体に。
このとき, みて観察する(視診), 聞いて観察する(聴診), 触れて観察する(触診)ちう視覚, 聴覚, 触覚, さらに臭いも手がかりにしたりと嗅覚といった感覚を研ぎ澄ませます。自分が探偵になったつもりで。
そうすると, さっきの症状から推測した鑑別診断のうち, さらにいくつかの病気の可能性が高くなってきます。

そうして, 必要な検査を効率よく行い診断を確定して, がつんと治療をおこなうんです。

この作業って, 結構難しいのですが, 診断を推理していくのには, 不謹慎かもしれませんが, とてもワクワクしたものを感じていました。ずっとやっていきたい。

でも, 中には本当に診断が難しい場合もありますよ。
例えば, 熱がいつまでもつづいているけど, 他の症状はほとんどない。手がかりがない。。。検査をしてもなにもひっかからない。どうしよう。。となるわけです。
こういう場合は患者さんの状態によっては(症状が落ち着いていればですが), 新たな症状がでるまで待ちます。手がかりが現れるのを待つ(犯人を泳がす)わけです。なので, こういうときは, 日をおいて、また症状の変化を聞いて, 体をくまなく診察します。
そうすると, 運が良ければ, その手がかりが現れることがあるんです。たとえば、お腹にちょっと淡いピンクの発疹がでてきた。なんてね。するときたー!てなります。

こんな感じのことを私は何年何年もやってきています。
でも, これだけではまだ足りないということで, 集中治療の道にも入りました。

ここからは後半で書きたいと思います。



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