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そろそろイベントのKPIを名刺獲得数にするの脱しません?

BtoBの展示会イベントに出展する際、みなさんは出展のゴールとしてどんな数値目標を立てていますか。「名刺の獲得枚数○○枚」と来場者からもらった名刺の枚数をKPIに掲げている企業、少なくないのではないでしょうか。私は BtoBのビジネスイベント主催者としてこの名刺獲得至上主義をどうにか変えたいと日々思っています。

というか、みなさんも「1000人から名刺もらっても1件も受注に繋がらなかったら出展料ムダだよな…」って当然感じていますよね。それでも出展ご検討中の企業の方から「名刺何枚とれます?」というお問い合わせはかなりの頻度でいただきますし、私たちも来場者数を発信して、「名刺を持った人」が来る数をお伝えしています。でも本当は何人くるかよりも、決裁権を持った役職者が来るかどうか、何枚の名刺が取れたかよりも、確度の高い見込み顧客の名刺1枚のほうが価値があるはずです。

私自身も新卒時代に出展者として参加した展示会ではとにかくたくさんの人とコンタクトをとろうと必死でしたが、主催者側として海外の展示会を視察した時に「出展者がブース内から動かない!なんか偉そう!」と衝撃を受けました。それもそのはず、彼らの目的は売上につながるコミュニケーションを取ることなので、ブースを飛び出して自分たちのサービスに興味があるかもわからない来場者にむやみに声をかけたりはしないのです(愛想がないというわけでは決してないのですが!)。出展者側も契約に繋がる深い話ができるクラスのキーパーソンが参加しているので、その人物が稼働してコストが合うだけのレベルの高い来場者と出会って対等に商談をし、ビジネスに繋げる。そうなると名刺獲得枚数がKPIになることはないのです。

さて先日、この春から続くコロナ禍においては久しぶりとなる大規模なBtoBの展示会が開催されました。「関西ホテル・レストラン・ショー」です。会場となったインテックス大阪では他にも複数の展示会が同時開催され、すべて合わせると約460社の約830ブースにもなったそうです。

私も「関西ホテル・レストラン・ショー」に来場者として参加しました。久しぶりの展示会は”大規模”といわれながらも新型コロナウィルスの感染拡大防止のためのガイドラインに沿って実施されており、例年の盛り上がりを知っている人が見ればガラガラだと感じたかもしれません。

マスクの着用はもちろんのこと、展示会の通路幅を3メートル以上とするなど大阪観光局のガイドラインに沿った運営がなされていたので確かに人と人の感覚はまばらでした。しかし、出展者と来場者がじっくりブースで話し合っている姿をそこかしこで見かける熱気ある展示会でした。そうですよね、この状況下での展示会は出展する側も来場する側も本気の人ばかりになりますよね。来場者数は例年より少なかったはずですが、明確な課題がある人や解決方法を探している人ばかりが来場していて展示会の雰囲気としては非常によかったです。あの熱量ならば、展示会きっかけで決まる取引も多いはず。出展者のみなさんは展示会を振り返った時に名刺の枚数ではなく、そこから繋がった取引や売上を評価するのではないでしょうか。

未曾有の事態によって変革が求められているいまこそ展示会出展における「名刺獲得至上主義」、変えていけるよう目指してみませんか。
我々、主催者側も精進します!!

実際、どう実行するの?については、次回にまとめたいとおもいます。「決定権のある人を引っ張り出す、参加したいと思わせる工夫」です。そこが分かれば苦労しないのですが、これからは「リアルで行くことに価値が生まれる」工夫をしなければいけません。そのあたりを次回は、出展者さんと一緒に議論していきたいと思います。

ありがとうございました。

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