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営業に関する考察:「話は短く!」

営業や販売をイヤだという人は多いです。
うちの娘も絶対にやりたくないと言います。

もったいない話です。
販売や営業は喜びも大きい職業だからです。
ついでに言えば
ものすごく売ることができる人は
下手な社長よりも稼ぐことができます。

先日も惜しいなと思うことがありました。
庭の手入れをしていると視線を感じました。
顔をあげると若い男の子がいて
どうやら軽トラで不用品引き取りの
営業周りに来た様子です。

優秀な営業マンかどうかは5秒でわかりました。

彼は
「お仕事の手を止めてすみません」
と話し始めましたが、
いつになったら話が終わるのか全く見えません。
わたしは
「悪いけど忙しいので玄関にチラシを
置いといてください」
とその場を立ち去りました。

販売も営業も
話が長いと思われたらそれでゲームオーバー
です。

しかし悪いのは彼ではありません。
彼の上司です。
なんで前途ある若者に
あんなクソみたいな営業しか教えないのか。

服屋の接客でも服に手をかけるやいなや
話しかけてくるバカたれがいます。
アホな店長がアホな圧をかけ
アホな接客を教えるから
どうしようもない店員ができあがります。

わたしは家具屋時代、接客がうまくできなくて
本当に辛い思いをしました。
みんなが売り上げを上げる中、
自分だけが伝票を切れない切なさは
身にしみて知っています。
当時の社長が呆れた顔で
「お前なー、販売ってのは
人間関係を作っていく
クリエイティブな仕事なんだぞ」
と教えてくれましたが
「なにそのきれいごと」と
腹立たしさを感じただけでした。

今ならわかります。
社長は正しかった。

営業や販売は人間関係を作る仕事です。
関係もでき上がっていないのに
人の時間を奪おうとするから
ハエでも追い払うように扱われるのです。
わたしも家具屋では
空気以下の扱いを散々受けてきました。

求められていない人間に許されている時間は
とてつもなく短い


人前での挨拶も乾杯の音頭も
めいっぱい短くていいのです。
あなたもビールの泡が
消えるまで挨拶している人に
舌打ちしたことは皆無じゃないでしょう?

では廃品回収の彼は
どうしたらよかったのでしょうか?

最高に爽やかに挨拶をし
チラシを渡して帰ればよかったのです。

え、それだけ?

そう、それだけです。

ただし1回で終わりではありません。
何回も繰り返していくのです。
そのうち世間話でもできるようになれば
しめたものです。

人はよく会う人を好きになっていきます。
これをザイオンス効果といいます。
ザイオンス効果とは、
特定の人物や物事に
何度も繰り返し接触することで、
好感度や評価が高まっていくという
心理的傾向
です。
1968年にアメリカの心理学者
ロバート・ザイオンスによって発表されました。

Instagramの講座に入るとかなりの確率で
「毎日投稿してください」と言われます。
これもザイオンス効果を狙っています。
TVのCMがなん度も流されるのも同じ理屈です。

営業や販売は1回でどうにかしようなどと
考えないことです。

まずは好きになってもらう。
そのためには続けること。
「継続は力なり」なのですよ。
しかも最強の。

それではまた!
はちどり裕子でした。


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