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動静脈奇形ステージⅢの経過(2023年8月30日~9月1日)

【注意⚠️】この記事は出血・処置・痛み等の生々しい描写があります。苦手な方は精読をお控えください。

8月30日の夜、右手の親指の潰瘍から動脈性出血を発症しました。実に25年ぶりの出血です。

救急車で○病院に搬送されると、形成外科の当直医の先生が対応してくれました。
救急外来の処置室に入り、圧迫止血のために覆っていた被覆材(ヘモスタパッド®)をそっと外すと…

「あ!止血してる!」

処置室に安堵の空気が流れました。

(注: ヘモスタパッド®は止血促進作用のある被覆材です。この時の私の症状においてはたまたま止血に至りましたが、動脈性出血においてはどんなケースでも止血するとは言えない、というか難しいケースも多々あるのではないかと思います。動脈性出血し自力で圧迫止血できない時は、迷わずかかりつけ医やかかりつけ病院に相談するか、救急車を呼んでください。でないと生命の危機が迫りますので。)

当直医の先生はとても落ち着いた振る舞いで、被覆材と包帯で処置してくれました。
そして、「明後日(9月1日)、形成外科で血管腫血管奇形の専門医が診察します」とその場でサクッと予約を入れてくれました。
前々回の記事で記したとおり「9月上旬、仕事の合間に自ら飛び込みで○病院を受診しよう!」と決めていましたが、幸いにして救急搬送がきっかけで○病院形成外科の通行手形をゲットしてしまったわけです💦

そうして処置を終え、「やれやれ止血して良かった~」と自宅に戻ったものの、今度は別の問題が押し寄せてきました。

まず、患部に何らかの炎症が起きているのか、痛みが倍増していて眠れない。(>_<)
そして、「もしかしたら寝ている間にまた動脈性出血するかも」と思うと、怖くて眠れない。(´;ω;`)

「眠れない」と書くとあたかも悲壮感を与えてしまうかもしれませんが、元来私は眠れないことをさほど気にしないタイプです。
眠れぬ夜は「まぁいいか🎵いつか眠くなったら寝よう🎵」と割り切り、動画を観たり本を読んだり考え事をしたり、好きなことをして過ごします。
でも、「痛くて眠れない」というのは、とてもとてもキツイ。

ちなみにどんな痛みかというと、市販の鎮痛剤では太刀打ちできないレベルです。
しかも、血管の病気による痛みというのは、心拍と同じリズムで「ズキっ!!ズキっ!!ズキっ!!」と痛みが押し寄せてくるのです。
普通に呼吸をするだけでも痛く、自分の心臓に「頼むから動かないでー!」と言いたくなるほどです。

結局、痛みと不安を抱えてほぼ寝ずに過ごし、9月1日の外来受診を迎えたのでした。

9月1日(金)。
形成外科の診察室に入ると、血管腫血管奇形専門医のA先生がいました。
私よりも若く、パッと見ではクールな印象の先生でした。
「はじめまして、よろしくお願いします」と挨拶をし、これまでの経緯をA先生にお伝えしました。
包帯を取って患部を診てもらった後、先生はあらためてカルテに入力をしながら「うーん」と険しい表情を浮かべました。
そしてA先生は冷静に、わかりやすく話をしてくれました。

  • 出血を押さえるために、手術(放射線科での血管内治療)をすることになるはず。

  • ただし、全身麻酔での手術は年内は空きがない。急いでやるなら腋下(脇の下)ブロック・局所麻酔での手術になる。

  • どのみち画像が必要。まず造影剤を使ったCTを撮りましょう!

「…と言っても、造影CTも空き状況的に月末になっちゃうんだよなぁ(-_-メ)」

と呟きながら、9月28日の造影CT検査の予約を入れてくれました。
加えて、CTの結果を踏まえて10月20日の外来で今後の治療方針を決めましょう!ということになったのですが、

「じゃあ先生、私は10月20日までの間、どう過ごしていれば良いですか?」

と質問したところ、「うーん難しい質問ですねぇ」とA先生はつぶやきながら、さらにわかりやすく説明してくれました。

  • なるべく安静にする。激しい運動は控えてください。まぁそもそもこの状態では、激しい運動どころではないと思うけど💦

  • 基本的には自宅でのドレッシングでOKだけど、症状が進んだり止血できない状態になったりしたらすぐ病院に来てください。

  • 疼痛は「プレバガリン」服用でコントロール。

  • 親指の皮膚の状態が良くないので、もしかしたら治療の過程で親指が壊死してしまう可能性あり。もちろん全力は尽くしますが…

こんな話を聞いているうちに、勝手ながら「どんな経緯や結果になったとしても、この先生を信じて大丈夫そうだな」と直感的に思いました。
これほど難しい病気の極めて難しい問題(壊死の可能性有、等)を、実に率直に患者本人に伝えてくださったからです。
きっと医師としては当然のことであり、一方では病院としてのリスクマネジメントの側面もあるのかもしれませんが、率直さは「信用」の重要な要素。
また、一見クールなようでいて、ポロっと感情が滲み出るA先生の言動も、とても人間味があり頼もしさを感じました。
私も患者として真摯に治療に臨まなきゃなと、この日この時、思いました。

でも、まだまだこの時期は先が全く見えず、漠然とした不安が強かったものです。

<次回へつづく🎵>

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