見出し画像

長く走り続けるために大事なこと

アスレティックトレーニングを学び、スポーツ整形外科が好きな看護師ということで、なんとなく「スポーツできる人」という印象を持たれることが多いのですが、私は昔からあまり体力がないほうでした。

母曰く、小学生の頃は学校から帰ってきたらいつも疲れて昼寝をしていたと。近所の友達が「あそぼー」ってピンポーンって訪ねてきてくれても、「ごめんちょっと今寝てるから」って断ってくれていたらしい笑。すまん。

中学で剣道を始め、部活でめっちゃ走ったり筋トレしたり、部活以外にも地域の道場に通って稽古を頑張ったりしたおかげで、特別運動に苦手意識を持つこともなく、幸いにも10代で人並みの運動能力と体力を身につけることができました。今も日常生活や旅行など、普通のアクティビティで困ることは特にありません。でも、やっぱり体力があるとはいえないな〜といつも感じています。スタミナは全然ないし、すぐ疲れる。

だから、昔から自分はあまり体力がないというのはよくわかっているので、「フィジカルで押し切る」系の努力はしないようにしています。というか、そっち方向で頑張る道をできるだけ選ばない。「それは自分にあった戦い方じゃない」ってはっきりわかるからです。そういうの、もう本当にしんどいんです。

無理してフィジカルで勝負しなくてもいい

大学院卒業後のOPTで、最低1年アメリカでアスレティックトレーナーとして働くという選択肢も当然ありましたが、いろいろ検討した結果、卒業してすぐに日本に帰ってきました。その「いろいろ検討」の中のひとつに、「アスレティックトレーナーとしてここで戦っていくのはフィジカル的にしんどい」っていう理由も、実際少しはありました。

M2の前期ではアイビーリーグの大学のフットボールチームで実習をしました。スタッフも選手も一流で、本当に学びが大きい大切な経験でしたが、同時に自分のフィジカルの弱さを実感したセメスターでもありました。

まず、選手がでかい。腕一本、脚一本持つのもすごく重い。トリートメントやストレッチでは「Harder!(強くして)」ってよくリクエストされました。いかに自分の体力を消耗せずに効果的にできるかを、いつも必死に試行錯誤していました。

水のタンクを運ぶのも大変でした。まぁ、誰でも大変だと思いますが…。
ある雨の日、いつも一緒に実習してたjuniorの男の子が授業で来れなくて、私1人で全部の水を準備しないといけなかったので、土砂降りの中2〜3個同時にタンクを引っ張っていました。すると後ろから来た優しい選手がサッと2個くらい持ってくれて(まじでありがたい、ほんとみんなナイスガイでした)、それがあまりにスイスイって簡単に動かすので衝撃を受けました笑。

このくらいの屈強な人間にとっては、こんなん大したことじゃないんやな、私にとってはこんなに大変なのに。としみじみ感じました。

▲ハーバード大学との試合

※小さい女性だからってアメリカでATになれないわけでは当然ありません。NFLで最初の女性でフルタイムATになった人は、日本人の小柄な女性です。その他にも多くの方の活躍を耳にするので、背が低くても、相対的に力が弱くても、それ以外の知識やスキルや人間性でいくらでも勝負ができる世界です。

アメフト実習の話でだいぶ尺を取ってしまいましたが、今回の話のポイントはそこではありません。

要は、「無理して弱点をカバーするよりも、もっと人より得意なことをガンガン活かせる道で頑張ろう」と思った、ということです。

そもそも相対的に体力がない私が頑張ったところで、たかが知れてます。元々フィジカルが強い生き物とは比べものにならないのです。もちろん必要なときにちゃんと頑張れるくらいに底上げの努力はするけど、それはどちらかというと自分自身のためであり、誰かのため(=日々の仕事のため)ではない。という感じです。

弱さを知っているからこそ、長く頑張れる

そんなわけで、体力にそこまで自信がない私は、普段はできるだけ無理しないように心がけています。勝手に無理して、いきなり倒れたりするほうがいろいろ迷惑をかけてしまうからです。

疲れてるときはなるべく休みます(仕事は休まないですよw)。それは身体的な疲れもそうだけど、精神的な疲れに対してもです。自分のフィジカルとメンタルを過信しないおかげで、コンディションの波を穏やかに保つことにつながっていると思います。当たり前のことのようですが、特にフリーランスの人にとってはめちゃめちゃ大事な要素だと思います。心身が元気じゃないと、何もできないから。

誰の人生にも、「ここが踏ん張りどころだ」と、どうしても無理しないといけないときがあります。でも、それが続くと倒れちゃいますから。そんなに日常的にどうしても無理しないといけない状況ばかりであれば、何かを調整したほうがいいというサインかもしれません。ここぞというときにしっかり頑張れるように、いつもギリギリでいなくていいように整えていたいです。


私は3月から環境の変化が大きくて、ここ数ヶ月は心身へのストレスがとても大きいと感じています。最近かなり疲れている日が多いです。でも、メンタルは元気です!疲れを実感しているのでもう割り切って寝てるし、せっかく自由になったんだから、2023年を楽しまないと!って感じでリラックスするようにしています。元気でいれば、またいくらでも頑張れます。
長く走り続けるために。

トップ画像は、大学院の卒業後にクラスメイトの子と2人でNYに旅行に行ったときの写真です。Hard Rock Cafeがあったから撮ったのかな。刺激的な20代後半だったな。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?