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連載【かたばみ】が毎日の楽しみ

東京新聞系列で約一年前から連載されている木内昇さんの朝刊小説かたばみ。


第1話から読み出して、7/7現在302話まできました。
場面は、戦中から戦後の経済成長期へ。


山岡悌子(ていこ)とその周りの人々との繋がり。
家族間での立場だったり、元槍投げ選手から教師になったという遍歴がある悌子の仕事面であったり。戦争によって一般市民が子供が、思想を捻じ曲げられていったその教育現場での教師としての葛藤や、犠牲なども。
常に背景には戦争の影があるが、悌子の周りの個性的な人たちがユーモラスで愛おしく、軽快に描かれています。


その時々で一人称が変わるので、悌子が常にメインではなく、日によって他の人物がメインになる。各々の心情描写がされており、一人一人に感情移入できる。というか、してしまって「あー!なんでー」「やっぱそうなるよねー」と一人でブツブツ言いながら読むこともあります。
夫の権蔵が悌子をお悌と呼ぶのも好きで、妻である前に一人の人として尊重し、見守る姿は心温まるものがあり、現代の夫としても理想的だと思います。すべて説明せずとも、感情の移り変わりが読者にジワジワと伝わるのはさすがです。

新聞掲載中ですし、内容を転載するわけにはいかないのですが、新聞を読むいろんな人達が読みやすいように作られていてとても面白いです。
明日からもどんな展開になるか楽しみにしています。本になるのを心待ちにしています。

https://search.yahoo.co.jp/amp/s/www.tokyo-np.co.jp/amp/article/126192%3Fusqp%3Dmq331AQIKAGwASCAAgM%253D

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