記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

平等な社会ってどうやって作るの?

今、

頭が沸騰している時にまとめるべきか、一晩寝て知識が定着するのを待つべきか。

あぁ、辛い。

けど、やっぱり勢いで書いておこう。

書いてあったことを理解できているのか、ヤニス・バルファキスさんの言っていることが正しいのかもよくわからないけど。

『父が娘に語る経済の話。』という本を読みました。

本屋さんで見つけて、購入しました。金融業界で働いてきた(いる)けれど経済についての知識ほとんどないし、大学で経済学部を選ぶ学生って多いけど何で経済を専攻したいと思うのか理由が今まで全く理解できなくて、もしかしたら大学で学ぶことも少しは書いてあるのかと思い購入しました。

それに、『父が娘に語る』『とんでもなくわかりやすい』にも惹かれました。(私のnoteには何回か父が出てくるのだけど、昔から仲が良い訳でもなくむしろ干渉してきたり監視してくる父を嫌がっていたのに何故か今はそんな父の良い部分が見えてきたりして)

一昨日から読み始めて、読んでいる途中にはもう後悔しかありませんでした。

『何でこんな本買っちゃったんだ』

『意味わからん』

『綺麗なうちにメルカリで売ろうか』

自分がいかに経済について考えてこなかったからなのか、活字に疎いからなのか、理解力の低いおバカなのか読み進めるのが本当に辛かったけど、

3日で読み終わった。

1冊の本からせいぜい3つくらいしか印象に残すことのできない脳みそスペックなので、そのくらいの心に残ったことを記録しておこうと思います。

『交換価値』と『経験価値』

世の中には2つの価値がある。

市場価格(ものの値段)とは『交換価値』を反映したものだ。市場(お店)で何かを交換(購入)するときの価値を示しているのが市場価格だ。

『経験価値』とは売り物にできないが経験として価値があるものをいう。例えば、困っている人に声をかけ助けてあげることができた時、「良いことができたな」「役に立ったな」と思える経験は価値のある出来事だが、そこに金銭は発生しない。

『交換価値』と『経験価値』は対極にあるものらしい。

そして、どんなものでも『すべてが売り物になる=交換価値で表せる』と考える社会が現代の『市場社会』なのだという。いろいろなものの商品化がすすみ『市場価値』が『経験価値』を打ち負かすようになった。

貧しい人がいる一方で、金持ちや権力者は圧倒的な財を築く

誰しもがスッポンポンの赤ちゃんで生まれてきた時に、その人間の価値は平等であるはずなのに、実際には高級ブランドのおくるみに包まれる赤ちゃんとミルクも満足に与えられない赤ちゃんがいる。

格差のある社会は決して当たり前のこととして納得しなければならないものでもなく、貧困に苦しんでいる人たちは自業自得でそうなっているわけでもない。

格差には2種類あって、ひとつがグローバルな格差だ。世界には貧困に苦しみ続ける一部の国がある一方で、私たちが住んでいる日本のような豊かな国がある。
そして、もうひとつがそれぞれの社会の中での格差だ。日本の中でも、およそ7人に1人の子どもが貧困状態に陥っている。

著者は、市場社会とはありえないほどの富と計り知れない惨状をもたらしたと言っています。あらゆるものが『交換価値』で置き換えられ、機械による大量生産ののち労働者の地位が低く貶められてしまっているのが現代だと。人々が個々の利益の追求だけをしていると、結果的に資源を使い尽くし自分たちの住む地球をも破滅に追いやってしまう。

政治の話抜きにして経済は語れない

お金から政治を切り離すことはできない。中央銀行は、独立しているかのような体裁を見せているけれど国(政治)と深い関わりがあることは明らかで、私たちの未来を経済的な観点から変えていく為には政治で解決することができるらしい。

著者は、「唯一の解決策は、金融政策の決定過程を民主化することだ」と言っています。さらに、通貨とテクノロジーの管理を民主化するだけでなく、地球の資源と生態系の管理も民主化することだと。民主主義は、欠陥だらけで間違いやすく非効率で腐敗しやすいけれども、他のどの形態よりもましなのだ。「すべてを民主化しろ」の主張の反対は「すべてを商品化しろ」だ。
どちらの未来を選ぶか、未来に参加したいなら自分の主張を持ち、投票することだ。

私たちは、民主主義でも市場でも投票することができる。民主主義では選挙でより多くの票を集めた政党や政策が大きな政治力を持つ。市場でも、自分の意思で商品を『選ぶ』ことによって、その商品に投票することができる。

最後に思ったこと

この本のブックカバーの内側に『読み終えた瞬間、世界が180度変わって見える。』と書いてありました。その言葉だけを信じて、よくわからない神話が出てこようとも、口に出したら絶対噛むだろというような外国人の名前がたくさん出てこようとも、頭に入ってこさせるのを阻止する自分の脳みそにも何とか我慢させて最後まで読み終えた時に、感じるものがあって本当に良かったです(汗)

全部を理解しようとしなくても、読んでいるうちに人間の脳みそは重要な部分だけを記憶し、何かのタイミングで思い出したり思考につながるんだとホリエモンも言っていたので(信者ではない)、読み返すことはしません。

ただし、上に書いたような気付きがあり、著者の考えが正しいとかそうじゃないとかじゃなくて、何事にも自分の意見を持って主張していくって大切だなとかものを1つ買うことも投票と同じだなとか政治にも全く興味がなく選挙もなんとなく行っているだけだったけど政治家の政策や投票ももう少し真剣に考えようとか前向きな気持ちになっているっていうことは、ブックカバーのキャッチコピーもあながち大袈裟ではなかったのかな?と思いました。

わけわかってない人のわけわかってない説明を聞くことほど辛いものはないと思います(このnote)。
ここまで読んでくださった方、いたとしたら本当にありがとうございました!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?