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『どろろ』原画展に行ってきた。

GWからどハマりしてるアニメ『どろろ』

現代版にアレンジされた、手塚治虫氏の名作を原作として作成されたこのアニメは、2016年から企画が練られてきたというだけあって、大きくアレンジされたという脚本も、キャラクタービジュアルも、映像も音楽も美術もキャストも、とにかくすべてが素晴らしい。

特に私は、キャラクター原案を描かれている漫画家の浅田弘幸さんの描く絵がすごくタイプで、それもあってめちゃくちゃ好きになりました。

繊細で洗練された線で構成されるキャラクターの姿形に、すごく魂がこもってる。

ひとことでいうと、とにかく美しい。

魅力的。

そこからはTwitterでもフォローして、普段は絶対買わない(アニメどころか、普通のテレビもめったにみないのに・・・!)付録欲しさにアニメ雑誌を買って、浅田さんが作画した『どろろ』のB2版のポスターをゲットして、それに合わせた額も買って、リビングに飾るほど好き。笑

(私一人の家じゃないのに、これを許してくれる夫はまじで神様)

で、その原画展が今日から始まるということで、タイミングよくおやすみだったため張り切って初日から行ってきました。

浅田先生の設定原画と、アニメの絵コンテなどが小さいギャラリーにぎっしりと展示されていて、生で見る鉛筆の線が本当に美しかった。

1枚1枚の完成度が高すぎて「絵うま〜」ってつい言っちゃうようなイラストたちだったけど、よく見ると足や刀、腕の位置など一度鉛筆でしっかり描いてあったのを消しゴムで消して描き直したあととかもあって。

今はデジタルで簡単に絵の修正や切り貼りができちゃうけど、やっぱりアナログで試行錯誤しながら完成させた絵って、そこに人の思考やプロセスが息づいている感じがしてすごくいい。

雑誌のインタビューでも話されてたけど、浅田先生が最初に出したラフよりも、話が殺伐としているのでキャラクターは可愛らしく、というようなリクエストがあったそうで、当初は青年ぽく描いていた百鬼丸も、もっと「少年」ぽく修正して今のような顔つきになったそう。

その「青年風」の百鬼丸のイラストもあって、確かに比べてみると今の顔のほうが輪郭に丸みがあって、顔のパーツのバランスも骨格も、まだ成長途中なんだなって感じの幼さが見えて、より可愛く見える。

1期のエンディングで、しゅっとした百鬼丸とまるっとした幼い顔立ちのどろろとの横顔のコントラストが可愛いくて、どろろと比べるとすごくお兄さん感があるけど、百鬼丸もまだまだ子供なんだよね、ほんとは。

ちなみに手塚先生の原作では百鬼丸は14歳らしいのですが(そうは見えないくらいしっかりした体格と性格みたいだけど笑)、現代の14歳ってめちゃ幼いし、弟の多宝丸の年齢も考えて百鬼丸は16歳、多宝丸は15歳という設定になったそうです。

そのへんの設定も踏まえて・・・会場にはいろんなイラストレーターさんによるトリビュートイラストも展示・販売されてたけど、だいたいどの百鬼丸も、ちょっとお兄さんすぎるな〜って私は思っちゃいました(笑)。

このアニメでの百鬼丸は、まだ青年じゃなくて少年だからね。そこ、けっこう重要だからね。

百鬼丸=イケメン(よく言われる言葉を借りると「とにかく顔がいい」)だけど、だからって面長な顔は育ちすぎていてちょっと違うんだよね。

浅田先生の原画を見ていると、確かに百鬼丸の顔のつくりは綺麗だけど、うん、やっぱり16歳って感じになってる。

あとはアニメーターさんの絵もすごくよかった。

アニメの絵って、緑と赤と青みたいな色の線で描かれていて、その「技術感」がまたかっこいい。

百鬼丸の戦闘シーンは動きがめっちゃかっこよくて、本当に芸術。

コマ送りで見たい。

日本のアニメーションの技術まじですごすぎる・・・。あれが手作業だなんて信じられない。彼らの脳内で、絵はどう動いているのだろうか。

一般人の私が、完成度の高いアニメを完成した状態だけ見てても、普通に話と絵しか入ってこないけど、その裏側の世界に一歩足を踏み入れてみると、奇跡のような技術を持ったたくさんのプロたちが、地道な作業と膨大な時間を積み重ねた結果、あの素晴らしいアニメーションが完成しているんだなと感銘を受ける。

背景の寺とかも、時代と世界観を表現するために美術さんが墨汁で描いて、そこにデジタルで色をつけて描いてるんだって。

どれだけ手が込んでるんだ〜〜〜(普通のアニメではそこまでしないらしい)。

そう、「ローマは1日にしてならず」なんだよね。

美しい、素晴らしい、きれい、かっこいい。

そういう感情を刺激してくれる"アート"を見に行くことができて、すごく嬉しかったし、とても幸せな気持ちになった。

ついでにすごくポジティブなエネルギーがもらえた。

『どろろ』の原画展、行ってよかった:)

たぶん、こんな初日から行っといて、+300円でチケットについてくるアクリルキーホルダーいらないって言ってる客は私たちくらいだっただろうし、グッズもなにひとつ買わなかったw

アクリルキーホルダーつけるところないし、缶バッジも絶対つけないからな・・・(そいうところは現実的)。

浅田先生の描いた絵は欲しいけど。

入り口のところでこの原画展のポストカードがご自由にお持ち帰りくださいで置いてあって、それもらって超満足してしまった(この記事のトップ画と同じ絵柄)。

無料なのにすごく上質な紙と印刷で、これもまた完成度の高いアートだった。美しい・・・。

帰りにポストカード用のアクリルフレーム買ったので、デスクに飾ろうかな。

またデスクが狭くなっちゃうけど・・・。

アートって、素晴らしい。

美しいものも、それを生み出す人たちも、心から尊敬する。

いい1日でした。本当にありがとう。







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