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「期待」と「応援」だと受け取りますね。

noteに書きたいことは毎日たくさんあって、時間がない時も頑張って書き始めてみたりするんだけど、結局書き終わることなく永久に下書きに塩漬けされてしまうこともたびたび・・・。

全てを事細かに書かなくていいから、もっと短い文章でスッキリ生み出せたらいいんですけどね。

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実は2017年の目標のひとつに、「職場の名刺を作ってもらう」というものがひっそりとありました。

これはどういうことかというと、私の職業は病棟の看護師なので、普通はみんな名刺とか持ってないんですよね。病棟看護師が仕事で社外の人と交流する機会なんてほとんどありませんからね。

でも私はアスレティックトレーナーでもあるので、個人的にシンポジウムやセミナーなどに行く機会が年に何回かあるんです。

そして、そういう場で日本人ATCやスポーツ業界の人たちともっとつながりを作りたいといつも思っています。自分のことをもっと知ってもらいたいし、もし微力ながら力を貸せる機会があればぜひ気軽に連絡をもらいたい。

今まで名刺をいただく機会は数あれど、交換する自分の名刺がなくて困ることがよくありました。だから、気になる方にはこちらから挨拶のメールを送るしか連絡先を教える手段がありませんでした。まあ別にそれでもいいんですけど、セミナー後の挨拶メールなんて簡単に埋もれてしまうだろうし、私の名前も、所属先も、ぼんやりとしか覚えてもらえてないだろうな感をなんとなーーく感じていました。

だから、名刺を作ろうと思いました。正直そこまで高額なものでもないし、作ろうと思えば実費でいくらでも作れるんですけど、自分のユニークさでありアピールポイントである「整形外科病院で現役で働いている看護師のATC」として、組織のオフィシャルな名刺がどうしても欲しかったんです。

これは去年の秋、就職してすぐの頃からずっと思っていました。

別に名刺くらい頼めば作ってもらえるかもしれないけど、まだ病院に対してなんの貢献もしていないし、自分だけ特別にほかのみんなと違う待遇をしてほしいと言える立場ではない、それで万が一上層部から無駄にネガティブな印象を持たれたくない、などなど思うと、なかなか口に出せずにいました。

焦ってやみくもに自分の希望を主張するよりも、まずはしっかりと仕事をして信頼を作ること。

きっとそっちのほうが今は大事だという結論に至り、この一年日々の仕事を頑張ってきました。

そして先日。就職してまる一年が経ち、社内の人間関係もできてきたし、一通り仕事も覚えて安定して来たなと思えるタイミングで、所属長(師長)との中間面接がありました。

これは給与の査定に関わる、毎年作成する年間目標についての面談なんですけど、上司と二人きりで改まって「普段なかなか言えないこと」を伝えられるいい機会でした。

それでもどう思われるのか怖かったりして、直前まで言うかどうか迷ったんですけど、面談の最後に思い切ってお願いしてみました。そしたら、「たぶんいいって言ってくれると思うけど、部長さんに伝えておきますね」と快諾してくれました。

職員に名刺を作る権限がどこにあるのかは知らないけど、もし看護部長や上層部に「なんで病棟の看護師のくせにお前だけ特別に名刺なんか作ってやらなあかんねん」的な反応をされたら、じゃあもう自腹で払いますから、とか、私が名刺を外で配ることでこんなメリットがある、とかプレゼンしようかとまで気合い入れて考えてたんですけど、拍子抜けするくらいあっさりと、その面談の翌日くらいに部長からの了承が得られました。

「きちんと作りたいから、資格の正式名称を教えてください」というお返事つきで。

私も適当に書かれるのはすごく嫌だったので(笑)、いままでいただいたATCの方の名刺を参考にして、日本語では「BOC公認アスレティックトレーナー」、裏面の英語表記では「Certified Athletic Trainer」と記載していただくことにしました。

そして夜勤明けの今日、できた名刺をもらいました!
わあーーい!!!!

師長さんから、「頑張ってくださいね」と、会社のロゴと住所と連絡先、そして私の名前とcredentialが印刷された200枚くらいある名刺の束を手渡されました。

帰り間際に病棟に部長さんが来られていたので、「名刺ありがとうございました」と挨拶したら、「あれで大丈夫でしたか?間違いはなかったですか。よろしくお願いします」とにっこり言ってくれました。

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要するに、会社にオフィシャルな名刺を作ってもらったよ〜というエピソードなんですが、これは私にとってすごく意味のある一歩なんです。

ひとつは、病院からも正式に「この人は看護師であり、ATCでもある」と認められたということ。

就職の際に資格証を提出するんですが、私が提出を求められたのは看護師の免許証だけです。そのほかの資格証は見せてもいない=当面病院としての仕事では必要とされていない、ということでしょう。

だけど、これから先どんな形であれ、私は両方のバックグランドを生かして院外で活動をし、スポーツメディカルの専門家として新しい価値を生み出していきたいと考えています。

もちろんアスレティックトレーナーとしての側面が前面に出るような仕事もしたいです。

もし私がそういった活動で世の中に価値を提供し、それに対して報酬をもらうことを会社が絶対に認めないのであれば、私は自分の目標を達成するためにいつかはこの組織を離れなければならないでしょう。

私は、今の病院はスポーツ整形の分野への理解は高いほうで、個人病院ならではのフレキシブルさもあり、職場環境としても気に入っていますし、できれば辞めずにここの組織の一員として夢を叶え、社会に貢献したいと思っています。

だから、今後既存の看護師の仕事の枠にとらわれない活動をしていくとなった時に、できれば理解しようとしてほしいし、応援してほしい。そしてそのような職員を有しているということが病院側にとっても利益になっていく形を作りたい。

そのためにまずは、看護師でもありATCでもあるという立場を明確にしてもらえたことは、まだ辞めなくても目標にアプローチを続けられそうだというサインという意味で、とても嬉しいことなのです。

さらにふたつ目に、先ほどと少し重なるかもしれませんが、名刺を作ってくれたということは「私はこの病院に所属する看護師/ATCです」と外に宣伝してもいい、という許可をもらったということです。

上司にも、なぜ両方の資格が入った名刺を作ってもらいたいのか説明した上で交渉し、それを認めてもらいました。

だからもし、その公表している肩書きに対して何らかの仕事や役割のオファーがあった場合、それを受けてもいいか、会社と堂々と交渉できることになります。

実際これまでも、外部での活動に関する許可をもらうための交渉を人づてに上層部としたことがありました。医療職なので、外でなにかあった場合の責任の所在などが問題だと言われ、交渉はあまりスムーズにはいきませんでした。

全部が全部、思った通りにみんながスムーズに理解して、なんでも自由にやらせてくれるとは初めから思っていないので、それはそれでいいんです。

まだ私もここに勤めて1年です。実績もないし、上の人もこんなこと言ってくる看護師をどう扱っていいか困るのかもしれません。

だけど今後。少しずつ私の信用貯金を貯めていって、スキルも身につけて、やりたいことが形になってきたときに、たとえば新しいポジションを作るなり、適当なところに配置換えをするなり、配慮の余地を持ってほしい。

そこまでしても、うちを辞めないでほしいと思われる人材になるように努力するし、何よりも応援してほしいし、この人はほかの人とは一味違った価値を生み出せるかもしれないと、期待してほしい。

未来のことは誰にもわからないけど、新しいことに挑戦することを、悪いことだと思わないでほしい。

そういう会社への期待を込めた、今回のお願いでした。

たぶん看護部長が許可を出して作ってくれたんだろうし、病院の経営陣まで認識しているかはわからないし、もしかしたら知らないうちに名刺の作成費用が給料から天引きされてるかもしれないけど笑、せっかくだから一歩進めたことを素直に喜んで、身近な上司たちはきっと期待して、応援してくれているんだと受け取って、これからもこつこつと行動していきます。





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