みこザウルスの簡単プロフィール作成術②不思議だね自己紹介じゃないのに
みこざうるすだー(^-^)
さてと、今日は自己紹介が苦手な人のために、まず目からウロコの発想法を教えてあげるよ!
それはね……。一番その人がよく分かる自己紹介って、自分のことを全く語らないことなんだよ。
「またあ。お姉ちゃんみたいなへんな煙に巻くようなレトリック使って」ですって!そんなことないよー。これは言葉の遊びじゃないんです。思い浮かべてください。
息子自慢のお母さんがいるとしますね。親孝行で勉強も良くしてスポーツもできて、心優しい……。だれにでも彼にでも自慢をしています。優越感に浸ろうとしているのではなくて、なんでこんな母からこんないい子が生まれたんだろう、と楽しそうに話します。
わんちゃん、や猫ちゃんでもいいっす。訪ねていくと、膝の猫を抱えながらその猫のことばっかりしゃべっている。庭で犬が鳴いている。「ほらあ、おとなしくしなさい、お客さんでしょ」とか怒りながら「この間もね、この子ったら」とわんちゃんの話を延々とします。
自分のことは語っていないのに、不思議な時にそういう時にわたしたちは、その人がよくわかってしまう。ああ、この人は息子さんがこういうことをすると、心底嬉しいんだな。このひとは猫がこんなことをすると手元に引き寄せて抱かずにはいられないんだな。この人はわんちゃんが、こんな悪戯をすると、怒ったふりをしながら楽しくてしょうがないんだな。
「私は犬が大好きです。なぜなら犬は飼い主にとても忠実で……。」(途中みこザウルスは寝る)「そういうわけで、私の唯一の趣味はこの犬を立派に育てることなんです」(終わった気配がするので起きて)「なるほどぉぉぉ」(聞いてなかったのに感心する)
これじゃ、自己を語っているように見えて、まったく心に響かない。でも犬のことを語ると、その人がどんな人かがわかります。これはとても雄弁な自己紹介になっているのです。
お姉ちゃんの好きな村上春樹さんに「おいしい牡蠣フライの食べ方」というのがあって、お姉ちゃんに「これ読め」と言われて読んでみたんです。
こんな話です。
しばらく前にインターネットのメールで、次のような読者からの質問を受け取った。正確な文章は思い出せないので、大まかな筋を書く。
先日就職試験を受けたのですが、そこで『原稿用紙四枚以内で、自分自身について説明しなさい』という問題が出ました。僕はとても原稿用紙四枚で自分自身を説明することなんてできませんでした。そんなことできっこないですよね。もしそんな問題を出されたら、村上さんはどうしますか?プロの作家にはそういうこともできるのでしょうか?
それについての僕の答えばだいたいこういうものだ。
こんにちは。原稿用紙四枚以内で自分自身を説明するのはほとんど不可能に近いですよね。おっしゃるとおりです。それはどちらかというと意味のない設問のように僕には思えます。ただ、自分自身については書くのは不可能であっても、たとえば牡蠣フライについて原稿用紙四枚以内で書くことは可能ですよね。だったら牡蠣フライについて書かれてみてはいかがでしょう。
「牡蠣フライを語れ、つまり自分を語るのではなくて、好きなことを語れって村上春樹さんは大真面目にアドバイスしてるんだね」
そうするとお姉ちゃんは「お!お前は単なるみこザウルスだと思っていたけど、見どころがあるな」と変な褒められ方をしました。
牡蠣フライがどうして好きなのか、一見突拍子もない自己紹介のように見えますが、これを30分間語れたらすごいですよね。変な人でしょうか?みこザウルスはそうは思いません。だってそうすると、いい年をして息子自慢をするお母さんや、用事があって訪問したのに、猫と犬の話ばかりしている飼い主さんも変人です。
でも、自慢の息子、自慢の犬、自慢の猫を語るように「牡蠣フライ」について、相手を魅了するように語ることができたら、きっとそれはその人のお人柄が大爆発していると思うのです。
「牡蠣フライ」は小説家らしい極端な例の出し方かもしれませんが、これを、自分の趣味、どうしてもこだわりのあるもの(牡蠣フライはこれに分類されるかな)、付き合っている人(美男美女の話より思いっきり変な人の話で笑わせた方が効果的)、街で見かけてどしても誰かに言いたくなったこと、それらを語る時、聞いている方は苦笑しながらも「そうかそうか、とりあえず、お前がそういうのが好きでたまらないということは分かった」となるでしょう。
口には出さないけど多分「お前っていいやつだな、変なやつだけど」とつぶやいているはずです。これって自己紹介としては完璧じゃないですか。
もうおわかりですね!これの逆、つまり自分の「中」にある好きなものを心のままに語るとどうなるでしょうか……。
これが昨日の記事で書いた、意識高い系自己紹介なのです。
自分が大好きな人の自己紹介……。ふふふふ、へんなの( ̄▽ ̄)。
次回は村上春樹さんにならって、みこザウルスも牡蠣じゃないものを語ってみましょう。そうだな……。ホントはアイキャッチ画像のようなドーナッツが好きだけど、ここは「立ち食い蕎麦」を語ってみましょうか。思いつきですけど……(笑)。
ではまた次回をお楽しみに!
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