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フリーランスになるための必要手続き(2020年11月版)

こんにちは!スタートアップでバックオフィスをしているYukiです。
今回はフリーランスになる上で必要な手続きについて、まとめました。ちょっと長いですが、フリーランスに興味のある方、これから独立したいと思っている方は、是非ご参考にしてください^^

事前準備

まず、フリーランスになったら必要となる手続きです。

①開業届、青色申告書の提出

最寄りの税務署へ「開業届」と「青色申告承認申請書(※)」を提出します。

・開業届
開業から1か月以内に税務署へ提出します。

▼申請用紙や書き方はこちら ▼
(国税庁) 個人事業の開業届出・廃業届出等手続
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/04.htm

・青色申告承認申請書
青色申告を選択する場合は、開業から2か月以内に青色申告承認申請書を提出します。1月1日~1月15日に開業の場合は、その年の3月15日までが提出期限です。一度提出すれば、それ以降の申請は不要です。

▼申請用紙や書き方はこちら▼
(国税庁)所得税の青色申告承認申請手続
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/09.htm

書類はどちらも各二部を税務署へ提出して、一部捺印済みのものを控えとして持っておきます。書き方でわからないことがあれば、直接税務署で質問しても大丈夫です。(私は基本的なところから税務署の方に教えていただきました。)

提出は、税務署のポストへの投函や郵便でも大丈夫です。その場合は、返信用の封筒(切手貼付と宛先記載)を入れておくと、控えを返送してもらえます。

※青色申告については、希望する方のみで大丈夫ですが、最大で65万円の控除を受けることができるので、選択することをお勧めします。私は初めての時から会計ソフトを使って行っていますが、問題なく一人で申告までできています。

②国民年金、国民健康保険への切替

会社員からフリーランスになる場合は、退職後14日以内に国民健康保険、国民年金への切替が必要となりますので、居住する市区町村の役所で手続きを行います。詳細については、各地域のHPに記載がありますので、ご確認ください。

手続きに必要なもの
・健康保険資格喪失証明書(離職票や退職証明等も可)
・身分証明書
・年金手帳
・マイナンバーがわかるもの
・印鑑

健康保険については、退職後2年間、勤めていた会社の健康保険に継続して加入できる「任意継続」という制度もあります。会社員の時に会社と折半で払っていた保険料を、全額自分で支払うことになりますが、扶養家族の多い方等はお得になる可能性もありますので、退職前に会社に確認してみるといいと思います。

また、業種によっては組合があるので、健康保険組合に加入するという選択肢もあります。(文芸美術国民健康保険組合、東京芸能人国民健康保険組合など。)保険料が安くなる等のメリットがありますので、加入要件をご確認ください。


③その他の準備

フリーランスになった後に売上が少ない場合、与信審査が難しくなる可能性もありますので、必須事項ではないですが、引っ越しやクレジットカードの作成を事前にやっておくと良いです。また自身で新規顧客を獲得する場合は、HPや名刺、メールアドレス等もあると便利です。

・クレジットカード作成
・引っ越し
・名刺作成
・メールアドレス作成

自宅で集中して作業ができない方は、コワークの契約もご検討を。カフェで作業することも可能ですが、固定席がないので荷物を持ち歩く必要がある、使いやすい席が空いていない等、意外にストレスを感じるという声を聞きます。また打ち合わせの度にカフェでコーヒーを飲むので、辛いという意見も。。

開業後

④お金の管理

開業後は、年に一度確定申告がありますので、日ごろからお金の管理が必要となります。管理には会計ソフトを利用するのがお勧めです。特に青色申告を選択した場合は、簡単に必要書類の作成ができるので便利です。

領収書や支払調書はプライベートな費用とは別に分けて保管しましょう。
ざっくり下記のあたりが必要となりますので、捨てずにとっておきます。

・領収書(会議費、交通費、通信費等々)
・支払調書/源泉徴収票
・各種控除証明書(社会保険等)

また、なるべく早めに会計ソフトへ登録することをお勧めします。(数か月分の予定表を見ながら、電車代や交際費を入力するのは結構時間かかります。。)

経費として計上できるものは、事業に必要なもの、売上を上げるために使ったものですので、こちらもご注意を。

会計ソフトは、弥生、MFクラウド、freeeあたりを使っている方が多い印象です。弥生の青色申告は無料で1年利用できますので、節約したい方にはお勧め。(使い方はちょっと難しかったです。。)


⑤契約書の締結

仕事を受けたときは必ず、契約書を締結します。何かあったときに、フリーランスは立場上、弱くなる可能性もあるので、たとえ親しい人からの依頼だとしても締結することを強くお勧めします。

締結の方法は以下のいずれかが多いです。

・電子契約での締結
・捺印したものをpdfで送付
・2部作成し、捺印したものを双方で保管(※内容によっては印紙が必要となりますので、ご注意ください。)

電子契約は、収入印紙や印鑑・郵送が不要なので、とても便利です。まだまだ紙ベースで対応する会社も多いですが、これから広がっていくといいですよね。

⑥請求書の作成

契約の内容に則って、請求書を発行します。消費税の記載も忘れずに行いましょう。売上1000万円以下の場合、消費税の納付は免除されます。ですが、消費税自体は受け取る義務があります

また、報酬は税込みか税抜きかでかなり金額が変わりますので、契約前に必ず確認しましょう。(50万(税込)と50万(税抜)では、5万も報酬が変わります!)

また、デザイナーやライター、講師業務等(※)は源泉所得税を控除する必要があるので、請求書上にも記載しておきましょう。発注側の企業が代わりに納付をしてくれます。

※源泉徴収が必要な報酬については、国税庁に記載があります

▼(国税庁)源泉徴収が必要な報酬・料金等とは▼
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2792.htm

請求書の作成については、ネット上に無料で使えるエクセルのフォーマットがありますし、MisocaやInvoy等の無料のサービスを使って作成することも可能です。

⑦入金確認

振込期日までに入金がされているか確認をします。もし入金がされていない場合は、すぐに契約先へ連絡を入れましょう。

取引の内容や資本金の区分によっては、下請法に該当する可能性もあります。下請法については、公正取引委員会のHPにわかりやすく解説されていますので、ご確認ください。

▼(公正取引委員会)下請法▼
https://www.jftc.go.jp/shitauke/index.html


年に一度

⑧健康診断

年に一度お住まいの地域で健康診断を受けることができます。内容は基本的なものですが、無料~500円くらいの格安で受診できるのでお勧めです。私も一度利用しましたが、きれいな会場で食生活のアドバイスまでいただきました。(市区町村によって差はあるかと思います。。)

「国民健康保険」+「健康診断」+「市区町村名」で検索すると、詳細のページが出てくるので是非ご活用ください!


⑨確定申告

毎年1月1日~12月31日までの、すべての所得にかかる税金(=所得税)を計算し、申告・納税する手続きが確定申告です。
会計ソフトに登録したデータをもとに、決算書・確定申告書を作成し、税務署へ提出・税金の納付を行います。

申告の期間は毎年2月16日~3月15日です。(土日祝日の場合は翌日になります)。確定申告書の提出と納税までを完了させる必要があります。

提出書類
青色申告の場合…確定申告書、青色申告決算書、添付書類
白色申告の場合…確定申告書、収支内訳書、添付書類

確定申告シーズンになると各社が無料で確定申告の解説セミナーを行いますし、税務署で質問することも可能ですので、是非ご活用ください^^

最後に

フリーランスに必要な手続きについて、概要を記載しました。私が初めてフリーランスになったときは、確定申告や社会保険、税金のことなど何もわからず、自力で調べたのでとても大変でした。。このnoteが少しでもお役に立てると嬉しいです。

各手続きの詳細については、今後も少しずつnoteに書いていきたいと思っています^^


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