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お花の水やり~危ないと思ってるのは周りだけ

ひとり暮らしの
80歳台 女性
認知症もあって
「あんまり来ないものだから心配してたよ」
と同じ話の繰り返し

転倒が多くて
訪問看護師さんが
何度も緊急訪問してた

だから
訪問リハビリと
デイサービスを増やした

そして半年
転倒がなくなったなぁ
と思ってたら

ご家族さんから
「おばあちゃん、庭のお花に水やりしてるんです。歩行器で!10cmの段差は自分で歩行器を持ち上げるんですよ~スロープとかの方がいいですか?」

あわてて訪問リハさんと福祉用具業者さんを集めて担当者会議

歩行器にスロープは危険だし
段差昇降は手すりが安全なんだけど
じょうろの運搬は歩行器でなければできないし......

そしてなんと言っても
歩行器にじょうろを乗せ
段差を降り
水道で水を汲み
水やりをする
その動きは危なっかしいが
一連の動作に迷いがない
ご本人は何も困ってないのである
危ないと思っているは周りだけ

ご家族さんに
スロープ設置のリスクを説明し
そのままで様子をみることに

転倒のリスクをゼロにすることはできない

でも
ご利用者さんの
お花の水やりをする楽しみを
奪うことはもっとできない

お庭にはバラの花が綺麗に咲いていた


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