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沖縄でNFTのクイズラリーをしたら、想像以上に楽しかったという話

10月の末、コミュニティの数人と沖縄に行ってきました。メンバー数人で企画したクイズラリー「THE GAME」に参加するためです。

初めての、しかも沖縄という地で、NFTを使ったクイズラリーの試みでしたがやってみると、ほんとーーーに、思っていた以上に楽しかった!!参加者のみなさんもほぼ同じ感想。

「楽しかった!」
「濃かった!」
「また沖縄の読谷村に行きたい!」

事後アンケートでは、開催地の読谷村に再訪したいですかという質問に対し、答えた参加者の100%が「また行きたい」という回答をしてました。

では、今回の企画はどのような内容で、特にどこに感動したのか、お話します。

THE GAMEの流れ

THE GAMEはweb3版のクイズラリー。参加申し込みをすると、ひとつめのNFTが送られてくるので、現地に行き、問題を解いて、残りのNFTを取得していきます。

1.参加申し込み後、ベースとなるキャラクターNFTが送られてくる
2.現地で問題が発表されるので、その問題を解きながら5つの場所に設置されたNFCを見つけ、携帯でタップ
3.タップするたびに、キャラクターに新しいアイテムが追加される
 (アイテムは1種類ごとに3パターンがランダムで入れ替わる)
4.すべてのNFTを取得=オリジナルキャラクターの出来上がり
5.コンプリート特典として、スペシャルなNFTがドロップされる

帽子や持ち物など、キャラクターに追加されるアイテムがランダムに入れ替わるというのがポイント。つまり、最終的に出来上がるキャラクターは、限りなくオリジナルに近いものが手に入るというわけです。

今回のTHE GAMEの特徴

とはいえ、一般的なクイズラリーって、なんとなく「スタンプを集めるためだけに来て、終わったらさーっと帰る」というイメージがありますね。たとえそこに美しい風景や歴史的な建物があっても、あまり印象に残らない。

それはかなりもったいないぞ。せっかく来てくれるなら、なんとしても土地の魅力を存分に感じ、その土地全体を体験してもらいたい。

そんな思いもあって、NFCを置く場所やクイズの解き方にいくつか工夫をしかけました。

1. 観光地ではない、「日常の沖縄」を垣間見れるようにした

ひとつめはNFCを置いた場所。あえて全く観光地ではない場所に設置しています。

というのも、企画メンバーのひとり、沖縄でAirbnbの宿を営んでいるRieさんが、こうお話してくれたからです。

宿に来てくれるゲストが喜んでくれるのは、意外にも私たちの日常にある風景や音なんです。毎日私が通る農道、夕方5時になる村内放送。そんな普通で、日常の沖縄にみなさんとても感動してくれます。

わかる…。旅先でいかにも観光客向けの施設やパフォーマンスを見ると、興ざめすることがあります。通りいっぺんの標準化された体験は、あまり記憶に残りません。

住んでいる人には日常でも、他の地域に住んでいる人にとっては非日常。その差が驚きであり、楽しみです。

だから、NFCを探して行き着いた先は、現地に住んでいる方がいつも通って大切にしている場所ばかり。確かに、全部しっかりと心に残ってます。

ひとつめのスポットの舞台は、地元民が好きないつもの砂浜

2. 土地のルーツや歴史を身体で知れるように

ルーツを知ると、その土地の理解がぐっと深まります。今回のTHE GAMEでは、丁寧にその土地のことを説明してもらえる機会がありました。

この葉っぱは何に使われていたのか、ここでなぜお墓があるのか、海に出る時はどうしているのか、なぜここで水が湧き出ているのか、などなど。

沖縄の風を感じながら、そこの空気を吸いながら、地元の方のお話を聞いていると、言葉と感覚がすーっと身体に入ってくる感じ。頭じゃなくて、身体で理解できるような…、そんな不思議な体験でした。

わざわざサバニ(伝統的な木造舟)を浜に持ってきて、丁寧に説明してくださいました
大潮のときにしか行けない洞窟

3. 住んでいる方と自然な交流ができるように

今回の裏の目的は、とにかくこれです。地元の方と知り合になることでした。個人的なつながりこそ、心の豊かさを生むからです。

THE GAMEを通して、サバニと呼ばれる木造舟の修復作業をしている方とお話ししてクイズのヒントを得たり、バナナおじさんのバナナジュースを飲んでNFTを取得したり、「Go!BANANA!」と叫んでみたり。

土地と人とそこでの体験と。全部がいっしょくたになって、もはやクイズラリーがクイズラリーとは思えない、こゆ〜い体験が大きな思い出となりました。

バナナおじさんのところに、最後のNFTがあった!

満足度の高さはどこからきたか

さて、今回企画側としても関わってみて、この満足度の高い体験はどうやって作り出せたのかを改めて考えてみました。

現地スタッフの地元愛とホスピタリティ

とにもかくにも、現地に住んでいる企画メンバーのRieさんの、土地への愛・素敵なお友達・最高のホスピタリティということが最大の成功要因だったと思います。

もしかしたらどれほど上手にクイズが組まれていても、企画メンバーが本当にその土地のことを愛していなければ、成功は難しいのかもしれません。

クイズラリーの成功は、愛によって支えられている!

地元発案の連動企画

現地に住んでいた参加者の新たな企画で、ゴミ拾いをしたらNFTをもらえるというのも並行して開催されました。

これがまた良かった〜。やはりこれも地元の愛があってこそ。そこに住んでいる方にしか思いつけないアイデアでした。

ゆるさも大事

とはいえ、あふれる熱い想いがあっても、受け取る側が重く感じたら逆効果です。今回のTHE GAMEでは、あえてきっちり決めすぎず、その場のノリで方向性が定まることもありました。

ゆるくて余白があるほうが、参加者も一緒に考えたり、入り込めるので、双方向が生まれるんですよね。ここのバランスは難しいですが(Airbnbのホストを長年務めているRieさんだから出来たのかも…)、ゆるさは結構重要ポイントだと思います。

全体を通して感じたこと

 何が正解かはわからないが、楽しければヨシとしよう 〜

今回「web3と地方」を大きなひとつのテーマとして、この企画が開催されたのですが、これが成功パターンかと言われたらそうとも言い切れません。

クイズの内容からNFTのデザイン、現地のルートやスタッフの確保など、準備はわりと大変。それに見合うほどの、参加者を集めるのにも苦労しました。

でも、なるべくコストをかけずに、たくさんの人が来てもらったら、地方創生(この言葉はあまり好きではありませんが)の正解なのでしょうか。地域振興に限ったことではなく、あらゆることにおいて「うまくいかないから、とりあえずweb3」という風潮がうっすらとありますが、いったい何を正解としたいのか、そこからまず考える始める必要があると思っています。

といいつつ…

参加者も、現地で協力した方も、企画メンバーも、楽しかったらいいよねとも思います。みんなで本気で楽しめることができたら、まずはヨシ。そこから何かが始まるかもしれませんね!(また読谷村に行こう〜!)

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