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第1章  今日から私はデリヘル譲

第1章  今日から私はデリヘル譲

私がデリヘル譲デビューしたのは24歳の時でした。
その当時私は小さなお花の加工会社で
広報や取り扱いをお願いするような営業を任されていました。

とある日に

仕事疲れからか
営業車を運転している時にスピードを緩めないで小さな交差点に入ると

ド----------ン!!

軽自動車とぶつかり
どちらの車も廃車になる大事故を起こしました。

私は強い衝撃で意識を失っていたみたいで
すぐに病院へ運ばれました。


目が覚めると
会社の社長が目の前にいて大変心配してくれたのですが

私は罪悪感から自分を攻めるような気持ちで
いっぱいでした

事故のショックから3週間程度歩けない日が続きましたし
会社に迷惑をかけているとかなり悩み
会社の為に何が出来るのかを
とても考え苦しくなっていた私は

社長に

「私はどうしたら会社の為に必要な存在でいられますか?」


と泣きながら質問すると


うちの会社の社宅に入って週6日一生懸命
元気に働いてくれたらそれだけでいいよ!
ただし
申し訳ないけど当分は給料10万で
働いてもらう形だけどいいかな?


優しい口調で言われたら
嬉しくなり働くことが決定・・・。

今考えたら
明らかにおかしいと考えて「申し訳ないですがやめます!」と言えばよかったのですが

ほぼ洗脳状態だったので
身を粉にして働く事しか考えていませんでした。

退院後廃車にしてしまった車の値段は

300万円

といわれ
一括払いで払ってもらわないと困ると言われました・・・

もう思い出しても笑えてしまうほどの金額・・・


どうしたらこのお金を払えるのか考えました…


銀行で借りる?
いや親にバレたら心配かけるし・・・

カード?
上限金額そんなに無いし・・・

アコムみたいな所で借りる?
ウシジマくんみたいなのがウチに来たら怖い・・・

そこで最初に考え行動したのが


キャバクラ!


頭のゆるい私はキャバクラに行けば
必ずすぐ稼げる!と思って面接に行くと

面接をしてくれた
黒服のお兄さんにこんな事を言われます・・・

君お金そんなにいるの?
だったら美人になれて、
お金までくれるところ紹介してあげようか!

え~!!!そんな所があるなら!!


って事で紹介されたのが


私の県では一番大きな
「デリヘル」の会社さんを紹介していただきました。


とりあえず話だけ聞いてみよう・・・という事で
事務所に行ってみました・・・。


すると
「こんにちは!」と
スタッフの皆さんとにかく明るくクリーンな人が勢ぞろい!!


(え?「闇金ウシジマくん」みたいな人誰もおらんがな・・・でも奥にはいるんだろ・・・)

そんなことを考えている間に
面接して下さるおじさん登場。

少し「ト〇ロ」のような雰囲気で優しそうなおじさん

「はい!じゃ~座って!」
「どうしたの?こんな所には来ない方がいいんだけど
状況だけ聞かせてくれるかな?」


(何じゃこのおっさん!!めちゃくちゃ優しんですけど!!)

って事で一通りお話しすると


「そもそもその会社ちょっとおかしいから、
うちの弁護士さんに相談してみようか?」

(え?そんなことまでしてくれるの?)

という事で
弁護士さんからきちんとした情報を教えて頂き
・正式には払わなくていい事
・会社の考えがかなりおかしい事を説明される

「会社を辞める選択をすべきだし、転職する事をおすすめします!」と
ハッキリ言われたのですが

私は車を廃車にしたり、
人に迷惑をかけてしまったという事実から
「申し訳ない気持ちが・・・」と答えると

ト〇ロおじさんが
「やめない!という選択をするのなら
条件付きで300万を前払いすることは出来るけど
どうする?」


という事で


「条件って何ですか?」
と恐る恐る聞くと・・・

「ここで300万の支払いが終わるまで働く事。
君なら3ヶ月もあれば300万くらい稼げる!」


300万という大きな数字だったのに
「君なら3ヶ月もあれば稼げる!」と力強く言われたことが
とにかく嬉しかった!という理由であっさり入店決定!!


入店が決まると
その日のうちに写真撮影!&プロフィール用の取材

めちゃくちゃ沢山ある衣装
身内バレしない為のカツラ
雰囲気のある撮影スタジオ!

ビックリしました・・・

プロのカメラマンさんにポーズ指導までされて
自分の写真とちょっとHなプロフィールが2時間で完成!
すぐネットにUP

顔は隠しているものの
綺麗にとってもらった写真をみてビックリ・・・

「これが私?!」衝撃をうけるほどエロくて綺麗。

ビックリした状態で固まっていた所に
ト〇ロおじさんが


「これからもっと綺麗になれる!
お客様に綺麗にしてもらうんだ」

デリヘルで綺麗になれるのか!?
その時はまだ想像が出来なかったです。


待機所の場所やサービスで使用する道具の使い方
基本的なサービスの流れ、お店でのルールを説明されていると

「ゆきさん!さっそくお客様ですよ」

初めてのお客様・・・
緊張した様子でいると・・・


「大丈夫!君なら出来る」


こんなアダルティーな仕事に似合わないほどの
爽やかな言葉・・・


複雑な気持ちを胸に
お客様の元へ・・・・


指定されたホテルは
私の地元でも有名な高級ホテル。

(え?ラブホテルとかじゃないの!?)

と思っていたら


「着きましたよ!行ってらっしゃい!笑顔でね^^」


送迎の人まで爽やか・・・
むしろここまで来たらエッチな事しないのでは
とまで考えてしまうほどの爽やかさ・・・。

車を降りて
指定された場所で待っていると


とても紳士的な40代くらいの男性で
「どこかで見たことあるな~」って感じがある
ファッション関連のお仕事されいるような雰囲気・・・



「初めましてゆきさんかな?部屋こっちだから・・・」

ドキドキしながら男性の後へついていくと
「今日が初めてなんだよね・・・よろしくね✨」


爽やかすぎて・・・
これからどんな事されるのか
ちょっと怖くなっていました・・・


お部屋は見たこと無いくらい良い景色が広がる
いわゆる「スイートルーム」のようなお部屋。

何を話していいか分からなくて
入口で固まっていたら・・・


「じゃ~とりあえず一緒にお風呂入ろうか!」


会って10分もたたないうちに裸になる。


何とも不思議な気持ちになった事を
このnoteを書きながら思い出しました。


「第1号のお客様」って事を
デリヘルのコールスタッフが事前に伝えてくれていた事もあり
とても優しくリードしていただきました。

初めてのサービスが終わった後
お客様からこんな言葉のプレゼントを頂きました。

今日は来てくれてありがとう!
これからもしかしたら嫌な事があるかもしれない

だけど
これだけは覚えておいて欲しい。



男っていう生き物は弱い。


だから裸になると
その時間だけは女性に弱い部分もさらけ出せる。

今後この仕事を続けるのであれば、
男性の弱さに寄り添える接客者でいてね
僕は応援しているから!


その時は「あ・・・はい。」としか言えなかったのですが


今結婚をした「奥さん」という立場になって
この言葉を送って下さったことに感謝しています。


いつも外で頑張ってくれている主人は
人一倍強がりで
口が悪い所もあります。


なかなかそれは直らないのだけれど


私にしか見せてくれない「弱さ」があるからこそ
主人は外でも頑張れているんだと思います。

彼の弱さに寄り添える奥さんでいられるのも
何だか複雑ですが
その「初めてのお客様」のおかげかもしれません。


デリヘル譲という仕事は
ただHなサービス提供の仕事ではなく


男性の弱さを受け止め
寄り添うという心のケアも含まれている
職業なのかもしれません。


ありがたい事に
人懐っこい性格だったため
お店のスタッフさん、お客様には
大変可愛がっていただき
3ヶ月も経たないうちに
300万のお金はお店に返済する事が出来ました


面接をしてくれたト〇ロおじさんから
「目標の300万円の回収が出来たから
無理して働くこと無いから辞めていいからね!」と
言ってくれたのですが

素敵なお客様達にも恵まれていたので
「このまま働いてもいいですか?」
といい…

引き続き


本職:超ブラック企業の営業マン
副業:月収7桁デリヘル譲


というスタイルで生活をするようになり
私のデリヘル譲ライフが始まるのでした(笑)

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