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海外生活での人間関係

日本を離れて10数年。海外生活で私が一番良いと思うところは「人間関係の気楽さ」です。日本のように他の人と違う見た目、行動などが違っても誰も気にしないので、本人も気にしなくてもいいのです。「自分は自分、他人は他人」皆割り切っています。ここではブラジルでの人間関係について書きますが、映画や他の方のブログを読んでいて、北米や東南アジアも似ている点があると思っています。

親戚関係

日本と一番違うと感じるのは、親戚関係です。ブラジルは何歳になっても誕生日パーティーをする人が多く、友達や家族、親戚を招待するのが一般的です。祖父母、いとこ、叔父叔母はもちろん、義理の兄弟姉妹の家族を呼ぶことが多いです。なので、誕生日会ではいつも30人以上の招待客がいることが多いです。

私は日本では新興住宅地で育ち、叔父さんや叔母さんに会うのはお盆、お正月と冠婚葬祭だけでした。ブラジルでが夫の親戚ばかりですが、毎月誰かの誕生日会で顔を合わせます。もちろん言葉遣いなどは気を付けますが、年齢関係なく皆、気楽に話します。小さい子供から高齢者まで、同じ空間で食事やパーティーをすることが多く、家族関係がとても重要視されていると感じます。

ブラジルでは誕生日会は超重要

職場

職場でも日本より人間関係が気楽な感じがします。もちろん職場にもよりますが。ブラジルでは労働者保護に関する法律が厳しいので、パワハラなんて起こしたら、すぐ訴訟問題に発展します。また「他人に迷惑がかかるから有給が取れない」という問題は皆無で、皆100%有給を使います。働く人に与えられた権利だからです。転職も一般的なので、もし人間関係が嫌なら辞めたらいいのです。

大人の友人関係

友人宅に食事に招待されたり、自宅に友人を招待したりするときは、必ず家族あるいは夫婦同伴です。友人宅に行くと、友人の友人も招待されていることがあり、そこで交友関係が広がります。皆でワイワイ食事と会話を楽しみます。
もちろん、女子会や男子会?のようなものもありますが、基本的に友人関係も夫婦や家族単位です。

子供の友人関係

ブラジルで子育てをした経験から、子供達の友人関係も日本とちょっと違うように感じます。学校だけでなく、近所(我が家の場合はコンドミニアム)、習い事、教会などで知り合った友達から交友関係がどんどん広がります。誕生日会でも顔を合わせることが多く、友達の友達、その友達と関係が広がっていきます。

娘の彼氏はもう家族

高校生の娘には付き合っている人がいます。もう1年半ぐらいになりますが、二人は週末はお互いの家で食事をすることが多く、お互いの家族や親戚の誕生日会なども参加し合っています。なので、お互いの親戚の人達は皆二人のことを知っていて、家族同然です。ブラジルではごく普通のことです。

なので、お互いの親戚の結婚式や卒業パーティーなどにも二人で出席します。日本では結婚してからが一般的だと思いますが、ブラジルでは夫婦同伴のシーンでは、恋人関係であっても同等に扱われます。

私は娘の彼氏のお母さんとよく連絡を取り合っています。とてもいい関係が築けていると思っています。

学校では

ブラジルの学校でも「いじめ」はあります。ただ日本と違うのは、いじめられた本人が親や教師に言うので、すぐ問題が明るみに出るのです。私は私立校の場合しか分かりませんが、問題が発覚すると、いじめた生徒の親は学校に呼びだされ、その生徒は数日間停学や退学処分になります。いじめられた生徒も我慢せず、転校する場合が多いです。

一番違うと感じるのは、クラス全員で1人の子を無視するなどの陰湿ないじめは聞いたことがないということです。誰か味方になってくれる子がいるとこうことです。

学校以外の交友関係

私の娘が10歳~12歳の時、コンドミニアム内の女子グループで「無視」問題が発生しました。数人の子が「あの子としゃべらない」と裏で決めて無視するのです。最初は私も全然気が付かなかったのですが、ある日無視されている子のお母さんからメールがきました。それまですごく仲が良かったのに、その子がグループで孤立しているとの内容でした。それで私の娘たちに聞いてみると無視問題が本当だと分かり、親子で話し合いました。他の家庭でも親子で話し合いがされたようです。しばらくしたら元通り皆仲良くなっていました。

反対にうちの娘たちが孤立させられている時もありました。なんとなく落ち込んでいて、休みの日もいつもの友達と全然遊ばす家にいたので、それとなく聞いてみると無視されている、と。関係する友達全員と私たち夫婦皆で話し合いました。他の子ども達の親も聞きつけて、途中から参加しました。他の親から「子供達の問題は自分たちで解決させるべきだ」という意見もあり、今でもあの時、親である私たちが口を挟んだのが良かったかどうか分かりません。今もあの時の女子グループは健在で、皆とても仲がいいです。

10年間仲良しグループ

他人の目より自分の気持ちが大事

日本では他人の目や世間体を気にしますが、ブラジルではそんなに気にしなくてもいいです。常識というものはもちろんあり、他人に敬意を払うことは日本と同じですが、それを強要されることはありません。個々人の気持ち、意思が大切なのです。なのでブラジルでは、マナー警察は存在しません。

服装も「他人からどう見られるか」ではなく個々人の好きなスタイルを楽しんでいます。もちろんTPOをわきまえるのは日本も海外も同じですが、「こんな服着たら、変な目で見られるかも」なんて思わなくてもいいのです。自分が着たい服を着ればOK。

まとめ

今回はブラジルでの交友関係について書いてみました。ブラジルはラテンの国なので、オープンな人が多く、さらに交友関係が気楽なのかもしれません。でも、他の国に移住した人の記事を見ていても割と共通するところがあるな、と思っています。とにかく交友関係の気楽さは、海外生活でのいい点だと思います。



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