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夢を諦めた私と、諦めなかった彼女
インスタなんか見るんじゃなかった。
![](https://assets.st-note.com/img/1695888431173-f7uvb36TrJ.jpg?width=800)
昨日何気なくインスタ開いたら、以前の知り合いの、成功したキラキラした投稿が出てきた。
彼女は、数年前の私が喉から手が出るくらいに欲しかったものを、いとも簡単に手に入れていた。(ように見えた)
私は打ちのめされた。
しばらくの間そのことで頭がいっぱいになり、他のことが手につかなくなってしまった。
そしてそのことをとても情けなく思ったのだった。
確かにこれは彼女の実力、そしてたゆまぬ努力の結果だろう。
出会った頃から、彼女には他の人にはない魅力というか、キラリと光るものを感じていた。
華、とでも言うのだろうか。
彼女と私が並んだとき、スポットライトが当たるのは明らかに彼女の方だったのだ。
それは、私には欠けているものであり、どんなに逆立ちしたってかなわないものだった。
そして、私は自分に才能がないことを悟り、見切りをつけて、その世界から身を引いた・・・
そんな私に、何かを言う資格はない。
いや、嫉妬する資格すらないのだ。
だって、もはや生きている世界が違う。
そもそも同じ土俵で戦ってすらいないではないか。
彼女は彼女。自分は自分。
うらやましがる必要なんてない。
私は今、彼女とは違う世界にいる。
自分が戦うべき場所、そして勝てる可能性がある場所にいるのだ。
「自分が勝てないフィールドでは戦わない」
それでいいじゃないか。
と自分に言い聞かせ、深呼吸した。
(終)
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