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春の訪れ

その昔、某テーマパークで桜の植樹ができた。
1万円払うと、枝垂れ桜か八重桜のどちらかの苗木の前に、メッセージプレートを建てることができて、さらに10年間の入園料が半額になる。
メッセージプレートは10年後には外される。

ほぼ毎年、春になると出かけて行った。
枝垂れ桜や八重桜は、ソメイヨシノより開花時期が遅くて、4月半ば頃でも観ることができた。

結婚を祝うプレートが多かったように思う。ほうほう、とプレートを読み、桜を見上げる。ひょろひょろと頼りない木もあれば、しっかりと枝を広げて根付いているものもある。

なかに、「骨髄移植成功記念」といった意味合いのプレートがあった。
それは良かった。めでたいことだ。
見知らぬそのひとの、来し方と行く末に思いを馳せた。

今はもうプレートはないが、今年もきっと訪れるだろう。

補足 お土産は要冷蔵のフランクフルトソーセージがおすすめである。熱々をかじると肉汁がぶわっと出る。保冷バッグと保冷剤が有料なので注意されたし。
石窯パンも人気があるが、結構な行列ができるうえ、数が焼けないらしく、並んでいても買えないことがある。値段も年々上がっていくので、買わなくなってしまった。かわりにすぐ隣で売っている石窯ピザをおやつに食べている。

場所がわかった方も、わからない方も、初めまして、こんにちは。ここまで読んでくださってありがとうございます。これからもどうぞよろしく。

#エッセイ

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