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現代詩でハグして死んで

自分の恋を綺麗だと信じている10代のグロテスクな輝きが手元に無くなる虚しさが憎くて恋は全部が全部酷い俗物だと突き放してそのまま苦しくなる過去の自分を抱きしめてから死にたくなるのは詩を描く間だけは息を止めて世界に見つからないようにと願っている姿が鏡に映るときに内側にさえ取り繕っている本音が心に気を使っている聞こえないことにすら気が付かないどこかに向いた自意識の裏側を眺める何かが不意に恥じらいをもって母を見失った幼児のように泣き出したから今日は眠ってしまうその前までに独りハグして死んで。

2024.4.3
雪屋双喜
詩を描いてるときだけ世間から自分を弾き出すようで、寂しいのか。


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